仕事における信頼貯金の増減について整理します。
信頼貯金とは
信頼貯金とは書籍「7つの習慣」で提唱されている概念で、信頼を口座の預け入れと引き出しに例えて表現したものです。
- 信頼が増える = 信頼の預け入れ
- 信頼が減る = 信頼の引き出し
となります。
信頼貯金の動き
信頼貯金の出入りについてまとめます。なお、特にエビデンスがあるわけでもなく、体験ベース+主観によるものです。
信頼の預け入れ
影響大
- 主担当業務での大きな成果
- 全社、他の部門、他のチーム、同僚の大きな困りごとを解決する
- 業務上の大きな約束を守る
影響中
- 主担当業務での中程度の成果
- 全社、他の部門、他のチーム、同僚の中程度の困りごとを解決する
- 業務上の中程度の約束を守る
影響小
- 主担当業務での小さな成果
- 全社、他の部門、他のチーム、同僚の小さな困りごとを解決する
- 主担当以外の業務での成果
- 相手の困りごとを聞いてつらさを和らげる
- 業務上の小さな約束を守る
- 相手の発言に反応する
- 傾聴する
- 挨拶をする
- 名前を呼ぶ
信頼の引き出し
影響大
- 主担当業務で成果の大きな不足
- 業務上の大きな約束を破る
- 相手を騙す
影響中
- 主担当業務で成果の中程度の不足
- 相手の困りごとを解決する素振りを見せて解決しない
- 業務上の中程度の約束を破る
- 嘘をつく
影響小
- 主担当業務で成果の小さな不足
- 業務上の小さな約束を破る
- 相手の発言に反応しない
- 相手の話に途中で割って入る
- 挨拶を期待する相手に挨拶をしない
ポイント
期待値と充足度
抽象度をあげるならば、相手の期待に応える、ということであり、その大きさが信頼の大きさに影響すると考えられます。 重要なのは自分からの主観ではなく、受け手である相手の主観でどう感じるか、です。
そのため
- 自分が人の役に立っていると思っても相手に伝わっていない
- 自分が相手の役に立つ内容だと思っていても、相手は求めていない
という状況だと信頼は増えません。
例えば、自分は全社の役に立つと思って行動し、実際に全社の役に立ったはずだが、誰もそれが価値のあるものだと認識していない場合、特に信頼は増えないことになります。
これらを踏まえると、
- 周りが何を求めているのか知ること
- 自分だけが重要性に気づいていることは他者にもわかるように説明できること
- どのような価値を生み出しているか、他者からも確認できるようにすること
などが大事になってきます。
主務と周辺業務
仕事である以上一番重要となるのは主務での成果であり、主務で十分な働きをしてこその、周辺への貢献です。 この点、過去の私は手広い改善対象に目が行きがちで、手を伸ばし過ぎた結果として主務に使う時間が減りがちだった頃があり、ふりかえると信頼が目減りしていたのだろうな、と思う所です。
信頼の土台としての人間関係
信頼は人がするものである以上、土台には人間関係があります。
人間関係と業務上の信頼を切り離せる人もいれば、切り離せない人もいます。
仮に十分な成果を出していても、人間的にとっつきにくい、怖いなどの印象を持たれていると信頼が高まりにくくなると考えられます。
信頼の土台としての実力
仕事における信頼は実力の要素がついてまわります。業務上の成果に対する期待がある以上、それを実現する実力が前提になるためです。 そのため、今任されている役割・責務を果たせる実力が必要となります。
まとめ
信頼の預け入れ、引き出しについてまとめました。
仮に自分のキャリアとしてやっていきたいことがあったり、組織内で解決したい大きな問題があった場合、それを任されるかどうかは信頼の大きさによります。
やっていきたいことができるためにややるべきことに対する実績で信頼を勝ち得る、という構図と言えそうです。