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Employee Experience Engineer tbpgr(てぃーびー) のブログ

社員からみた組織の信頼残高

信頼残高は一般的に仕事における個人に関して語られる要素です。
一方で、組織が社員から信頼を得ているか、という点でも考えてみることができそうです。

組織の信頼残高とは?

人間同士の信頼の積み重ねの量について言及するとき、7つの習慣で紹介されていた「信頼残高( Emotional Bank Account)」で表現されることがあるのではないでしょうか。 これは個人の信頼に関するものですが、その組織版が「組織の信頼残高」です。

7つの習慣における(個人の)信頼貯金は以下の6つの方法で増やすことができるとされています。

  1. 相手への理解
  2. 小さな気遣い
  3. 約束の遵守
  4. 期待の明確化
  5. 誠実
  6. 信頼残高を引き出すときに謝ること

これを組織視点で考えてみます。主語は組織やマネージャーの想定です。

  1. 社員の理解
  2. 社員への小さな気遣い
  3. 社員との約束の厳守
  4. 社員への期待の明確化
  5. 誠実であること
  6. 信頼残高を引き出すときに謝ること

信頼残高の効果

信頼残高の効果としては以下のようなものが見込まれるでしょう

組織の信頼残高に影響を与える変数

  • 社員の声を聞いているか?
  • 社員の内なる声を引き出しているか?
  • 引き出した声にどのくらい応えているか?
  • 引き出した声に応えたという事実を知らせているか?
  • 社員との約束を守っているか?
  • 社員への感謝を伝えているか?
  • 情報非開示は不安を広げ、信頼を損ねる。情報開示範囲を広く保っているか?
  • 声は受け取ったが、制約により応えられない部分、優先順位としてはあとになる部分を知らせているか?
  • 組織への貢献を求めるだけではなく、社員個人の人生の成功に寄り添っているか?

まとめ

個々人の信頼関係は1対1の積み重ねです。一方で組織の信頼関係は1対Nとなるため、損ないやすく得にくいものとなります。 例えば組織がAさんの信頼に応える動きをしたとして、それがBさんの信頼にもこたえるかどうかはわからないためです。 その意味で信頼を損なわないためにも、情報の開示範囲を可能な限り広げ、不要な推測による不安・不信頼の発生を防いだほうがよいのでは、と考えています。

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