この記事は2021年の Employee Experience Advent Calendar の6日目です。
Employee Lifecycleとは?
Employee Lifecycle(以降 EL) は認知・選考など、入社前からはじまり、入社・オンボーディング・昇進・退職などへと遷移していく従業員が組織と関わる上でのライフサイクルです。従業員は個別のタッチポイントで多様な体験をし、それが EX となります。 EX で EA が整合していれば EE が高まります。 EX の取り組みでは EL を見渡し、どの部分に課題があり、現状のボトルネックはどこで、どのようなテコ入れをして EA を整合させていくかを検討することになります。
Employee Lifecycleのサンプル
Employee Lifecycle の例を示します。大きめの粒度の参考を示しますが、細かに改善しようとするとこれよりももっと細かな単位の体験が数多く存在するでしょう。
Category | Event | Description |
---|---|---|
候補者 | 認知 | 企業の発信などを通じて、企業の存在を知る |
候補者 | 面談 | カジュアル面談に参加し、企業のことをより深く知る |
候補者 | 選考 | 選考に参加する |
候補者 | オファー | 内定し、オファーの面談雇用条件を提示される |
候補者 | 内定受諾 | 内定を承諾する |
従業員 | 入社オンボーディング | 入社後、期待される活躍をできる状態にするために必要となる入社オンボーディングを受ける |
従業員 | 育成 | 研修、経験機会の割り振り、コーチングなど知識・スキル等の成長のための支援を受ける |
従業員 | 評価 | 評価の目標の設定、評価フィードバック |
従業員 | 役割変更 | メンバーからマネージャーや、職種Aから職種Bなど役割を変更する |
従業員 | 退職 | 退職意志を固め、退職のプロセスを経て退職する |
卒業生 | 卒業生交流 | 卒業生と知識、人脈の交換をする |
卒業生 | 出戻り入社 | 退職者が出戻り入社する |
EL に関わる指標
EL の各所を改善していくために要所でメトリクスを測定し、継続してモニタリングしていくとよいです。 例えば
などです。
EL のモデル化
Employee Lifecycle を改善していくには、個別のタッチポイントの体験の理想と現実のギャップを埋めていく事により EA の整合を実現し、 EX を高める必要があります。そこで私と同僚は業務で EL をモデル化しました。参考にどうぞ。
まとめ
EL を整理し、可視化すると EX に関する全体的な課題が可視化されます。これにより問題の依存性の確認や、真因発見がしやすくなります。