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Employee Experience Engineer tbpgr(てぃーびー) のブログ

Employee Engagement とは?

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この記事は2021年の Employee Experience Advent Calendar の2日目です。

Employee Engagement とは?

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Employee Engagement(以降 EE) は従業員が組織についてポジティブに捉え、強くコミットして働くような状態です。似た概念として Employee Satisfaction(以降 ES) がありますが、こちらは従業員本人が満足しているかどうかがメインであり、事業へのコミットは関係ありません。例えば、ぬるま湯に満足して ES は高い社員が多く、一方で EE は低く事業成果に向けて邁進する社員は少ない、という状況がありえそうです。

なぜ EE が重要か?

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EE が高い従業員は業務に強くコミットします。結果として、

  • 退職率の低下
  • 生産性の向上
  • カスタマーエンゲージメントの向上
  • 収益性の向上

などの効果があるとされています。詳しくはギャラップの情報をご覧ください。

ちなみにこの状態で働いている人は、仕事が楽しいでしょうからその意味でも好ましいことですね。

EE 向上の鍵は?

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Gallup 式

EE 向上の鍵について、先程と同様 Gallup のレポートによれば

  • 組織の活動に関する目的の理解と共感
  • 強みの活用機会
  • 専門性の向上、キャリア向上
  • マネージャーのケア

などがあると良いとされています。

モチベーション3.0 式

Gallup式の要素を見ていると モチベーション3.0 で語られている 内発的動機付け のために重要な要素である

  • 目的 - 目的を持つことで達成後のビジョンを意識して行動することができる
  • 自律性 - 自分で決めているという感覚がある
  • 熟達 - 上達の喜びにより没頭する

を連想します。自身の内発的動機付けが刺激されていれば、組織活動へコミットしやすいのは納得できます。

Will / Can / Should 式

こちらの記事の Will / Can / Should をベースに考えるのであれば

個人が Will を実現することや、 Can を伸ばすことを助ける。その上で組織の Should に貢献する。といういった部分の実現によってエンゲージメントが高まるだろう、と考えることができます。

つまりどういうことだってばよ

それぞれのポイントをまとめると

  • Will を継続して満たせる環境と感じられる
  • Can を伸ばす機会や学習支援に恵まれている
  • 自発的に挑戦できる。意思決定できる
  • 活躍前提が整えられている
    • 組織理解 - MVV 等
    • 活躍に必要な情報や資材が揃っている
    • 同僚の協力

あたりを継続的に高めていくとよさそうです。 一方で、個々人が持つ個性・価値観ごとに求める要素を満たす必要もあります。その場合、1on1でマネージャーがその情報を引き出し、満たしていくようなアクションが必要になるでしょう。

EE 向上を担う人は?

マネージャー

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個々のメンバーのエンゲージメントに大きな影響を与えるのは直属のマネージャーの振る舞いです。 前述の「EE 向上の鍵」にあたるような部分に対して適切なケアができていればエンゲージメントが上がりやすく、そうでなければ低下しやすいでしょう。

人事等、組織施策担当

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全社施策として EE 向上を担うのは多くの場合で、人事や組織施策担当でしょう。 全社施策を推進することもあれば、マネージャーが個別チームをよりよくためのサポートをする場合もあるでしょう。

全社員

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EE の高低はどのような体験をしたかで決まってきます。そういう意味では個々人が好ましいふるまいをしていれば、一緒に働く人のエンゲージメントが高まりやすく、逆なら低下しやすいと考えられます。例えば、私の前職の同僚である かつひささん は、ポジティブ・フィードバックや承認が抜群にうまく、私が仕事を通して組織に貢献できているということを強く実感させてくれました。かつひささんのこのふるまいはエンゲージメントを高めるのに寄与しています。

一方、例えば職場に ブリリアントジャーク にあたる、「個人としては仕事ができるが周りに攻撃的であったり、独りよがりであったりと迷惑をかける人」がいた場合は、その人と関わって働く人にとってはエンゲージメントが低下する材料になります。

まとめ

週末が終わり、翌週を迎えるときに働くのが楽しみでワクワクする。仕事に没頭していて、集中すると時間があっという間に過ぎる。同僚と知的な刺激を与え合い、一緒に仕事をするのが楽しい。そんな風にエンゲージメントが高く、充実して働ける人が増えるとよいですね。

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