Tbpgr Blog

Employee Experience Engineer tbpgr(てぃーびー) のブログ

Employee Lifetime Valueとは?

Employee Experience Advent Calendar 2021.png (70.3 kB)

この記事は2021年の Employee Experience Advent Calendar の17日目です。

Employee Lifetime Valueとは?

f:id:tbpg:20211215032222p:plain

Employee Lifetime Value(以降 ELTV) は社員が組織の在籍期間全体でもたらした純付加価値の合計です。

EL と ELTV の関係

EL と ELTV の関係について、例として以下の4つをグラフにしてみました。

  1. A - 伸び悩んで離職する人
  2. B - 早期から活躍して中核人材になる人
  3. C - 立ち上がりに苦しむが異動を機に飛躍する人
  4. D - 入社直後のアンマッチで即離職する人

f:id:tbpg:20211215032238j:plain

入社直後は大抵の人は価値を生み出しにくく、基本的にはマイナスの場合が多くなるかと思います。オンボーディング期間で実際の成果に関与していない期間がイメージしやすいかと思います。その後、順調に立ちあがったり、苦戦を続けたりして時を過ごして退職までの期間を過ごします。

この入社から退職までの間に生み出す付加価値をできるだけ大きくすれば、 ELTV が大きくなり、一人あたりが組織にもたらす利益がおおきくなります。その大きさはグラフでいうところのプラス部分の大きさからマイナス部分の大きさを引いたものです。 例えば、伸び悩みを解消するために育成関連施策を充実させれば、 A の人の在籍が伸びて ELTV が横に伸びますし、入社後にアンマッチが出ないように選考中や入社直後の期待値調整をケアするようにしたら D の人の在籍が伸びて ELTV が横に伸びます。 できるだけ早期にグラフのX軸が高くなり、在籍期間が伸びて定着することでY軸が横に伸びるように施策を打っていくことになります。

まとめ

サービスにおける LTV の従業員版にあたる ELTV についてまとめました。 LTV と同様に ELTV は横に伸びるとインパクトが大きいです。言い換えると在籍期間が長くなることのインパクトが大きいです。また、在籍期間全体を通して効果の出る施策のインパクトも大きくなります。例えば、本人がやっていきたいことと組織が期待することのマッチを常にケアするような施策を導入した場合などです。 逆に、 Brilliant Jerk に至っては ELTV がマイナス方向に傾いたまま長期間継続することになり、在籍が長引くほど被害は甚大になります。 長期的な組織の発展を加味して議論する際などに ELTV での考えは有用になりそうです。

関連