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CKOの役割-診断-知識創造組織診断リスト-情報共有の重要性が理解されているか?

情報共有の重要性が理解されているか?

情報共有の重要性を理解するために必要な4つのこと

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  1. 理解 - 情報共有とは何かを知る
  2. 利益 - 情報共有の利益を知る
  3. 適用 - 自社に当てはめる
  4. 実感 - 情報共有の利益を実感する

1. 理解 - 情報共有とは?

組織における情報共有とは、組織や社員が持つ情報を共有・活用することです。
多くの場合、何らかの情報共有ツールを活用することで情報資産の活用を円滑にします。

攻めと守りによる分類

組織内の優れた人材が持つアイデアやノウハウを引き出すことで新たな機会を得るのが攻めの情報共有。
すでに存在する業務の流れに必要となる情報を守りの情報共有です。

これは私が独自に定義したものです。
より詳細については以下の記事にまとめてあります。

tbpgr.hatenablog.com

DIKWによる分類

以下のような分類です。

分類 内容
Data 情報の素材
Information データからつくりだす対象が何かわかるようにしたの情報
Knowledge 情報からつく出す対象をどのようにするか知るための知識
Wisdom 知識・情報等から導くなぜか分かった智恵

より詳細については以下の記事にまとめてあります。

tbpgr.hatenablog.com

2. 利益 - 情報共有の利益

生産性の向上

業務に必要な情報を素早く引き出せるようになっていることで、
生産性が向上します。

業務の手順を確認したいとします。
誰かに聞かなければ分からない、
どこかの棚にしまわれている紙媒体をみないと分からない、
そもそも情報がどこにあるか分からない。

そのような状況では必要な情報を探すだけで多くの時間が浪費されます。
場合によっては、本当は情報を確認した方がいいにも関わらずに
情報の確認をせずに物事をすすめるケースもでてくるでしょう。

モチベーションの向上

未来に適応する創造的な組織では、自律的にモチベーション高く働く社員の活躍が必要です。
各社員にできるだけ多くの情報が共有されていることで、社員が活用できる知識が増え、
社員が取れる選択肢や作ることができる対象の幅が広がります。
多くの情報が公開されていることは信頼の証でもあります。

能力の向上

ノウハウ、考え方など各個人が持っていた暗黙知が情報共有によって形式化されることで、
優れた能力が複数名へと広がっていきます。
結果として組織全体の能力は向上します。

創造性の向上

知識の創造のためには、新たな知識のもとになる情報が多く必要となります。

例えば、政府の密命によって予算6,000兆円でウンコ味のカレーを開発するとします。

この場合、ウンコ味のカレーに対する潜在顧客の情報。需要の推移。
ウンコ味のカレーと共通点がある過去の商材の情報。
ウンコ味のカレーに対する組織内外の熱い思い。
どの動物のウンコの味が最も人気があるか。
密かにウンコ味のカレーに関する暗黙知を溜め込み、
個人で「ウンコ味カレーSNS」を運営している肥溜担当部長の知識。
コンバージョンレートをウンコンバージョンレートと呼んだほうが
社員の士気が上がるかどうかをまとめた統計資料。

など、情報が多いほどよりよい「ウンコ味のカレー」が開発されることは
容易に創造できます。
一度情報に恵まれた環境を経験したら、情報がない環境での知識創造が
ヤケクソに感じるかもしれません。

3. 適用 - 自社に当てはめる

情報共有はどのようなもので、どのような利益があるか理解したあとは
自社の実際の業務に当てはめてどのように役立つか、もしくは情報共有を
していないことによってどのような問題が当てはまっているか把握します。

4. 実感 - 利益を実感してもらう

理屈では分かったが、本当に

  • 情報共有による生産性の向上で利益があがる
  • ノウハウの共有によって社員の能力があがる
  • 情報共有による新たなアイデアの創出がされる

ということを実感できるような実践体験の機会があるとよいでしょう。

この際は、情報共有の利点を体感済みで情報共有による原因と結果の過程について
自覚的である担当者(外部の協力者でもよい)がいるとよいでしょう。

何か小さなプロジェクトで情報共有の有無によって発生する差を計測し、
社員が身に着けた能力のうち情報共有の恩恵によるものを把握し、
新たなアイデアのきっかけが情報共有によるものだったことを把握します。

ざっくりでも費用対効果として大きな利益がでるであろうということを
実感できる実践体験を設計できるとよいでしょう。

※これは私のアイデア段階のものであり、実証されているわけではありません。
実際にそういった「情報共有メリット実践体験」的なものを一緒に作り上げたい!
というような方がいたらお声がけください。一緒に考えましょう。

まとめ

知識の創造には情報共有が必要です。

情報共有の利点を実感してもらうことで、
導入やその後の実運用が円滑になるでしょう。