自称 Recruiting Operations のてぃーびーです。
2019年7月にWebエンジニアから人事に転身。そして2020年もそろそろ終わりです。
そこで2020年にエンジニア採用担当としてどのような取り組みをしてきたかをふりかえります。
なお、活動をふりかえったら想像以上に活動量が多かったため、
の3部作でお送りします。
今回は 採用広報編 です。
採用広報関連施策
今回の記事に関わる施策はほとんど開発部の採用責任者である かつひささん のサポートを受けつつ進行しています。
開発ブログの導線整備
所属企業である スタディストの開発ブログ は私の入社よりも前の2018年から公開されています。
私も選考参加時にブログの過去記事をよみました。
Medium を利用しているのですが、 Medium はデフォルト設定のままだと読者目線で欲しい情報にたどりつきにくい導線になっています。
そこで以下のステップで改善をすすめました。
- 読者目線でほしい導線を検討する
- 参考として Medium の企業ブログを閲覧しまくった
- 結果的に Medium の機能把握にもなった
- 欲しい導線を実現するための Medium の機能調査・検証の実施
- 実際に必要な導線を整備
結果として
- 日別の導線
- 職種別の導線
- 施策紹介の導線
- インタビュー記事の導線
- 求人情報
を用意し、読者それぞれの目的にそった記事探しがしやすくなるようにしました。
以下はその過程で作った記事です。
開発ブログの定期発信
今回の定期発信をはじめるまでは開発ブログはかけそうなときに書く、というスタンスで運営されていました。
直近の採用課題として求める人材にリーチしきれていない、という部分にぶつかっていたため、開発部の採用責任者であるかつひささんと相談の上、改めて開発ブログの発信を強化することを決めました。採用ファネルでいうところの認知・興味フェーズです。このあたりは LAPRAS さんの記事が参考になります。
また、弊社としては数をこなして大量の候補者さんのなかからマッチする人を探すよりは、情報を発信してできるだけマッチした少数の方とお会いする形を理想と考えています。
これが実現すれば、結果的に現場の選考負荷も減った状態を保つことができ、それは開発に集中できる時間を増やすことになります。
その点に関してかつひささんともすり合わせの上で、なら継続した発信は必須だよねということになりました。
開発ブログの定期発信については、以下の順で進めました。
- 開発ブログでの発信に積極的な開発公式Twitterを持つ企業を調査しました
- 発信頻度の調査
- この Twitter リスト に入っている企業が主だったところです
- だいたい月に5記事安定して出せてたらいいほう
- 発信カテゴリの調査
- よくあるカテゴリ
- 技術的な取り組み
- 技術的スタック
- 開発組織の取り組み
- チームの雰囲気
- どんな人が所属しているか?
- よくあるカテゴリ
- 発信頻度の調査
- 調査結果をもとに週1発信を目安にすることにしました
- 目標を踏まえて、採用広報の意義を伝えるスライドを作成し、開発関係者に向けて発表をしました
- 伝えた内容
- 採用市場の背景共有
- 採用広報と採用のつながりの説明
- 開発者個人からみたブログ発信の恩恵
- 伝えた内容
- サポート体制
- 技術ブログに関するやりとり用の用の Slack Channel を整備
- 担当表を Google Spreadsheet で作成。GAS を使って今週の担当+来週の担当予定を週次で Slack に自動投稿
まとめるとシンプルですが、リサーチ段階で相当時間を使いましたし、各社のブログを読みまくりました。
2020年9月中旬から週次での定期発信を開始し、現在までほぼ週に1記事の発信が継続できています。
テックブログは続かない、と言われているところ継続できていて嬉しいところです。開発部のみなさんに感謝です。
開発公式Twitterの新設
まず開発部のブログの発信情報や社員の活動の発信を気軽にしたい、という要望存在しました。スタディストでは、会社の公式 Twitter アカウントがあるのですが、開発部のブログや社員活動(書籍執筆など)を発信するには不向きです。
そこで、開発部専用の Twitter アカウントを作成することでこれを実現することにしました。
開発部のTwitterアカウントの新設については、以下の順で進めました。
- 全社の広報面も踏まえて、運営方針について広報担当と認識あわせをし文書に落とし込む
- Twitterのプロフ画像+背景画像についてかつひささん・デザイナーさんとすりあわせて作成
- ファーストツイートの内容を検討+発信
- 開発っぽいツイート + 手順書の開発者であること + 自社サービスを使ったもの
- https://twitter.com/studist_dev/status/1288752088705429504
- 2020/07/30 からツイート開始
以下は他社のツイッターアカウントをリサーチした過程で作った記事です。
定期施策発信
開発ブログの週1発信と、多くない頻度で発生する社員の活動発信のみだと発信量が少なすぎる、という課題にぶつかりました。
そこで、ブログ記事のうち、単発で時期による依存がないいつ知ってもらっても嬉しい開発部の取り組みに関する情報をリストアップし、定期発信することにしました。
例えば、前から評判のよい開発部のオンボーディングの取り組みをまとめた記事などが対象です。
月曜と金曜にリストアップした記事を順番に紹介する運用にしました。
このリスト自体もメンテしていて、週次のブログ発信の中で定期施策発信に含めるとよさそうな記事は随時追加しています。
例えば、新卒のフルリモートオンボーディング記事は週次発信から追加したものです。
ちなみに、この記事発信については新卒自ら手を上げて執筆してくれたもので、人事として企画の壁打ちやドラフトの壁打ちなど要所で執筆のサポートをしました。
まとめ
やったことはわかった。実際に効果があったのか、という点が大事かと思います。
そこで、組織軸と個人軸にわけて成果について言及して終わりにします。
組織としての成果
開発ブログに関しては採用に向けた認知・興味も獲得が一つの目的です。
特に採用に際して顕著に好影響がでたのが
- 募集中の職種ごとの現状と未来を伝える記事
- 学習系の施策に関する発信する記事
です。前者は
- スタディスト開発部が目指す SRE の未来と現状と Kubernetes | by Kitano Katsuhisa | スタディスト開発ブログ | Medium
- モダンなQA組織を目指して - スタディスト開発ブログ - Medium
などです。SREの記事はこれをきっかけに応募してくださるケースが複数ありました。QAの記事は選考過程で確認いただいたり、この情報自体が面談時に説明するQAグループの情報の土台になりました。採用広報の効果はこういったはっきりしたものばかりではなく、 単純接触効果 的なところもあるかと思いますので、好意的な印象の記事を継続して見かけてもらうとういうことが地味に効いてくる面もあり、その意味では週次で発信されている全ての記事が地味に今日影響をもたらしている面もあったと思っています。
個人の成果
発信者ご本人にとってはキャリア上の良い機会を広げることや取り組みを社内に知ってもらえる機会の意味合いがあります。
例えば、 CircleCI の記事に関しては CircleCI Japan 公式アカウントから取り上げられ、 CircleCI アドベントカレンダーにも加わりました。
社内に知ってもらったケースについては、先程紹介されていた新卒のブログが社内でも評判がよく、彼が何を考え、どのように働いているかが社内認知されるよい機会になりました。