自称 Recruiting Operations のてぃーびーです。
2019年7月にWebエンジニアから人事に転身。そして2020年もそろそろ終わりです。
そこで2020年にエンジニア採用担当としてどのような取り組みをしてきたかをふりかえります。
なお、活動をふりかえったら想像以上に活動量が多かったため、
の3部作でお送りします。
今回は 採用活動編 です。
2019年活動のおさらい
2020年の活動は、以下の2019年時点の活動が土台になっています。
- Recruiting Operations のお仕事 Part 1 - 質向上編 - Tbpgr Blog
- Recruiting Operations のお仕事 Part 2 - プロセス改善編 - Tbpgr Blog
ということで以降は
- 採用チームの立ち上げ
- 選考プロセスの明確化
- 選考のコミュニケーション基盤あり
- 採用に関わる課題管理ツールあり
- 採用に関わる状況共有基盤あり
といった基本的なところを整備してある前提となります。
採用活動関連施策
採用広報関連は後日公開する「採用広報編」があるので、今回は除外してあります。
新型コロナウイルスの影響を受けた選考のオンライン化
元々オンライン選考も必要に応じて実施していましたが、基本はオフラインでの選考でした。
コロナウイルスの影響下に入ってからは、全選考工程を完全にオンライン化しました。2月にリモート勤務が基本になってから、一度もオフラインでの選考を実施していません。
進行上の大きな変化としては
- Google Docs で面談・選考の進行情報をリアルタイムで共有しながらすすめるようになった
というところです。後述の面談・選考アンケートで確認できたのですが、この情報の開示・共有をしつつの進行は好印象であったようです。
仮にオフライン選考に戻ることがあっても、この進行は保ちたいです。
なお、会議室の予約から開放されたのは地味に大きかったです。選考の日程調整が非常に楽になりました。
新型コロナウイルスの影響下における採用活動としては、普段公私をまたぎ関わっていただいているHR系サービスの各社担当の方とありがたい情報交換をさせて頂く機会がたびたびあり、ありがたく思っているところです。
採用チャネルの整理
採用に結びつく比率の低い採用チャネルをごっそりと停止して、現場の採用関係者・人事双方のリソースを無駄に消費しないようにしました。
こういった背景があり、おそらくですが、他社さんが同じ人数を採用するにあたっておこなっている面談、選考数と比べて弊社の数は非常に少ないと思います。
これが何を意味するかというと
- 現場の EM や開発者が開発業務に使える時間が増えた
- 個別の選考に割ける時間が増えるので手厚いアトラクトや、きっちりとしたスキル評価や、選考間の確実な引き継ぎなどがしやすくなった
- 選考数自体が少なくなり、選考日程が重複しにくくなることから出席してもらいたい人に出席してもらえる確率が高まった
ということになります。
ソフトウェア開発者は集中が必要な業務ですし、集中して開発できる時間が増えるのは地味に大きいのではと思います。もちろん、大きく減った面談・選考数の中で割り込みをさせて頂く機会はありますが、世間一般から考えると相当少ないのではと思います。
なぜ少ない面談数、選考数で済んでいるかというと採用チャネルを絞っていることと、別途公開予定の「採用広報編」で企業情報を発信していることで、マッチした限られた方が選考参加するケースが増えているからだと考えています。
2020年、私はエンジニア採用業務以外に下記のような多様な業務に関わっていますが、手が回っているのはこの効率のよい採用活動に支えられている面があります。
- 評価制度運用・改善
- OKR運用
- 組織変更・人事異動関連業務
- 社員間研修全体の計画および講師担当
- 新卒向けふりかえり研修の講師
- 人事管轄の入社受け入れ対応の一部(同僚が大きめに担当してくれている)
- その他、細かな業務は他にもあれこれある
求人票の徹底改善
求人票の記載を継続改善しました。
例えば
- 会社紹介スライドを求人ページに埋め込み
- 複数の採用チャネルにて求人票の記載統一
- 手が回らず最新の記載の統一ができていなかった部分を最新化。以降は統一
- サービス概要動画、サービス事例動画を埋め込み
- 該当職種に関わる開発ブログの記事をリンク
- 選考ステップを明示
- カジュアル面談の位置づけを明示
などです。
Talentio は募集ページが HTML 埋め込みにも対応していることもあり、柔軟な設定が可能で助かりました。
改善の流れで他社求人を調査したときにまとめた記事が以下です。
- 多数の会社のエンジニア採用の求人票分析から得たベストプラクティス - 2020/08/05版 ※継続更新予定|てぃーびー(tbpgr)|note
- 多数の会社のエンジニア採用の求人票分析から得たアンチパターン - 2020/08/05版 ※継続更新予定|てぃーびー(tbpgr)|note
マッチングインタビューの導入
マッチング・インタビューという候補者さんが求める条件を詳細に確認する取り組みを一次選考に必須で組み込みました。
ここで、候補者さんが求める点を確実に把握した上で自社が提示できるポイントをもとにお互いのマッチングをしやすくしていきました。
ふりかえり強化
採用に関わる定期活動報告の中にふりかえりを組み込み、改善が必要な場合はアクションをとるようにしました。
他にも以下のような取り組みを実施しはじめました。
採用関係者への前提知識共有
EVP, エンジニア採用市場の前提など、採用に協力していただく方に知っておいていただきたい情報をまとめ、共有しました。
この情報を踏まえて、求人要件の定義や採用広報活動に協力してもらっています。
面談、選考アンケートの導入
面談、選考アンケートを導入しました。選考の質を継続改善することが目的です。
・・・が、継続して面談、選考参加の満足度は高くテキストベースのフィードバック内容も好意的なものばかりで元から面談・選考の質が高かったんだな、という再確認が中心になっています。
アンケートで認知のきっかけも把握できるようにした関係で、採用広報の効果も確認できるようになりました。
その他、採用関連の業務改善
- 手順化されていない業務の手順書作成
- Talentio の機能活用度を上げて、採用活動の効率上げ
- コーポレートサイトからの応募フォームに、認知のきっかけを確認する項目を追加
- 潜在層のナーチャリングルールを整備
まとめ
1年の採用活動をふりかえりました。採用活動全体はかなり整備できてきたところがあり、アンケートでも満足度が高い内容になっており、ボトルネックはマッチした人への認知および応募までの決意をするフェーズになっていったこともあり、下期から採用広報への注力度を高めることになりました。そのあたりは次回の採用広報編をお待ちください。