書籍「世界最高のチーム」で、Google流のチームマネジメントを学習していました。
世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
- 作者: ピョートル・フェリクス・グジバチ
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2018/08/20
- メディア: 単行本
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その際に、「Google Snippets」というググラビリティの低い存在を知りました。
書籍では浅めにしか触れていなかったので、情報を拾い集めることにしました。
Google Snippets とは?
Google Snippets とは、やったことと、翌週やることをまとめた週報です。
Google の各人がその週に達成したことや、翌週に達成することを Snippet としてまとめ週末に提出します。
マネージャーは各人の内容を要約し、さらにチームの達成したこととしての Snippet を作成します。
個人、チームの Snippets は世界中の全 Google 社員に共有されます。
関連情報
以下の及川氏の発言の Snippet = 週報
という部分がそれでしょう。
また、ピョートル氏の以下の発言もあります。
毎週金曜日に個人がそれぞれどんなことを達成したのか、OKRの進捗状況をスニペット(要約)で可視化するのです。それが週明け月曜日にはまとめられ、シェアされます。
これは世界中の部署で行われていて、個人レベルだけでなくマネジャーレベルやチーム単位でも行われています。ですから、自然と建設的な競争が起こり、「うちも大きなことをやろう」というモチベーションにつながります。
目的
- 各人が普段やっていることは OKR に沿っているため、基本的に週次で報告する内容は OKR に関わる進捗報告になる
- OKR に沿った活動が週単位でフルオープンになっていると考えることができる
- 各人の達成したことを全社員にアピールできることがモチベーションになる
- 対面のミーティング方式の週次報告と異なり、非同期で提出・確認できるので各自の作業を細切れにして集中をと切らせないで済む
ツール
Google Snippets に当たることをツールとして実現しているサービスがあります。
まとめ
Google の OKR がうまくまわっている裏には、 OKR の周辺要素がいろいろありそうです。例えば、先日記事にした CFR があります。
また、今回まとめた Google Snippets もありました。
それが効果的に働いている背景には社内での人材獲得競争としてのチームブランディングや、それを活性化させている 20 % ルールがあります。
さらに、社風として「政治」を嫌うため、このような自発的な報告に関して、「盛ってよく見せる」事をする人がいない、いても気づいて嫌われる。という前提もあるようです。
一流会社の成功の秘訣とされている手法は、単独要素として存在しているわけではなく、その紹介時に実はそれを支えている前提の情報が抜け落ちやすいのかもしれないと感じました。もちろん、前提情報はあくまで導入場所でうまくいくためのものであり、自分の組織に当てはめるためには別のカスタマイズ・試行錯誤が必要だとは思います。