構造化面接の導入手順について re:Work の構造化面接のページ からリンクされている The U.S. Office of Personnel Management のサイトの資料を参考に、実施する必要があることを大枠でまとめます。
Structured Interviws: A Practical Guide - PDF
必要な手順
- 職務分析をする
- インタビューによって評価する能力を決定する
- インタビューフォーマットの選択と質問の作成
- 評価スケールの作成
- 掘り下げの質問を作成する
- インタビューのパイロットテストを行う
- インタビューガイドを作成する
- 開発過程そのものをドキュメント化する
職務分析をする
構造化面接を行うには、構造化面接で質問する対処の能力を特定する必要があります。
そのためには、まず職務分析を行います。
職務分析については、以前以下にまとめました。
※詳しくは PDF の 5 ページを参照
インタビューによって評価する能力を決定する
職務分析の結果明らかになった職務に必要な能力のうち、構造化面接で質問する能力を決定します。
一般に 4-6 個程度にします。
※詳しくは PDF の 5 ページを参照
インタビューフォーマットの選択と質問の作成
行動面接( Behavioral event interview )と状況面接( Situational interview )からインタビューフォーマットを選択しつつ、質問を作成します。
行動面接は実際に過去にあった出来事について質問します。
状況面接は仮定の状況に対してどのように考えるかを質問します。
評価したい能力の内容によって、双方を使い分けます。
質問の内容は、簡潔で、個別の専門領域の言葉を含まずオープンエンドの質問、というような特徴で作成します。
※詳しくは PDF の 6 ページを参照
評価スケールの作成
評価スケールとそれぞれのレベルを言語化します。
例えば、クソリプ能力を評価するとします。
評価レベル | ラベル | 定義 | 評価対象の例 |
---|---|---|---|
Level 3 | Expert | ・非常に難しい状況で能力を発揮できる ・他者に指導ができる |
・意味不明で相手を苛つかせつつ無視しにくいクソリプをすることができる ・クソリプに関するオンラインサロンを開設できる |
Level 2 | Intermediate | ・難しい状況で能力を発揮できる ・時折他者の助けを必要とする |
・意味不明なクソリプをすることができる |
Level 1 | Beginner | ・簡単な状況で能力を発揮できる ・広範に関して他者の助けを必要とする |
・もしかしたらクソリプかな?というくらいのリプをすることができる |
などのような感じです。 レベルは少なくとも3個以上。できれば5-7個に別れていると好ましい。
※詳しくは PDF の 8 - 10 ページを参照
掘り下げの質問を作成する
質問をより掘り下げるための質問を用意することで、面接時に候補者がより明確な答えをするための手助けをできるようにします。
例えば
- 状況
- 行動
- 成果
ごとの掘り下げる質問を用意するなど。
※詳しくは PDF の 13 ページを参照
インタビューのパイロットテストを行う
作成した質問を元に、同僚相手に構造化面接の実践テストをする。
できる限り本番に近いかたちでの実施が好ましいです。
インタビューガイドを作成する
- インタビュープロセス
- 一般的なバイアスやそれによるレーティングエラーについて
- 評価対象の各能力の定義
- 各能力の評価レベル
- インタビューの質問
- 掘り下げの質問例
などをガイドとしてまとめる
開発過程そのものをドキュメント化する
面接開発過程そのものをドキュメント化する。
これによりこの工程全体が主担当個人に依存せず、複数の担当の手で実施しやすくなります。
まとめ
個別の要素に関しては、構造化面接に限らず重要なものもありますね。
職務分析をして、評価対象の能力を明確にする部分などは特にすべての採用の基礎になると思いますので。