最近よくみる「カジュアル面談」ですが、ときおり企業側の個人側で求めるものの相違から問題が発生しているケースをみかけます。
実質の正式面談として取り扱う企業。
転職先を探してはいるが、その企業を希望したいかどうかは不明で、その判断をするためにも訪問している個人。
訪問するやいなや「弊社を志望したどうきは?」と聞かれて、「は?」と切れる個人。
なぜ、そんな問題が発生するかというと「カジュアル面談」という言葉が曖昧で、
明確な定義が共有されていないことによると思いました。
そこで起源を遡ることにしました。
Google Trend で遡る
Google トレンドでいつから使われている用語なのか調べました。
2006年の12月に急激に使われ、しばらくは使われなくなり、2009年に再度使われ、また使われなくなり、最終的には2012年からじわじわ使われつつ定着してきたようです。
この情報を手がかりに検索してみましたが、 2006 - 2012 年に関してはそれっぽい情報がありませんでした。少し引っかかる情報はその年代に作成された求人ページがあとで更新されて、その最新の記事に「カジュアル面談」の文言が含まれているパターンでした。
そして 2013 年まできてようやく記事がヒット。 2013/07/04 に Paiza さんの記事で言及がありました。
カジュアル面談とは、 1.スーツではなく、普段着での求人企業訪問。 カジュアルな格好でリラックスして求人企業について知る事ができます。 2.まず求人企業側から企業の概要、業務についての説明していただきます。 志望理由をいきなり聞かれて面食らう事がありません。 企業をアピールする場&あなた(応募者)の人柄を知っていただく面談としておりま
※上記ページより引用
2015年あたりになると、 Wantedly を経由した面談の名前としても使われているようです。
ちなみに Wantedly は 2012年2月にローンチしたようです。
2012-2014年の Wantedly 関連の検索結果には「カジュアル面談」の文言はなさそうでした。
※少し引っかかる情報はその年代に作成されたページがあとで更新されたものと思われるものだった
結論
Paiza のサービスで用いられていた「カジュアル面談」という言葉が初出で、似たような場が発生する機会を作っていた Wantedly を利用している企業の間でも「カジュアル面談」という名の下の面談が設定されるようになった。
また、企業単体でも SNS 採用やダイレクト採用などの入り口としてカジュアル面談を置くようになった。
そんな説が濃厚かなと思いました。
仮にこの節が正しいのならば、 Paiza の定義で語るのが基本で、それ以外の意味合いをもたせるのならば各社の言う「カジュアル面談」の定義を明示しておいたほうがいい、ということかな。
あくまでネットの検索結果を元にした推測ベースなので、真実はわかりませんけど。
その他の起源シリーズ
起源をおっかけると思いもよらないことを知ることがあり、けっこう好きです。