PDCAサイクル:実態と致命的欠点 という記事を読みPDCAの由来に関する関心が高まりました。
該当記事は引用元の文献が不明だったので、自分で文献を探しながら理解を深めることにしました。
PDCA の由来
財務省の資料 によると、PDCAはデミング博士が品質管理の根本的概念として日本に紹介したことが由来とされています。
そのためデミング・ホイール(Deming Wheel)とも呼ばれます。
また、デミング博士自身が、この考えはシューハート博士のものであるため、
シューハート・サイクル(Shewhart Cycle)というべきである、とされています。
シューハート・サイクル
- 仕様
- 生産
- 検査
デミング・ホイール
- 設計
- 生産
- 販売
- 調査・サービス
PDCA
品質管理のPDCA
- 設計
- 製造
- 検査販売
- 調査・サービス
マネジメントのPDCA
- 計画
- 作業
- 検討
- 措置
PDCA が日本に広まった経緯
W. Edwards Deming - Wikipedia によると、彼は戦後に日本の発展に大きな影響を与えたようだ。
アメリカで無名だった彼が日本の快進撃を作ったきっかけであることが本国に伝わり、
その後のアメリカの発展にも大きく寄与したという話はとても面白いですね。
歴史の必然だった! 品質管理を日本にもたらしたデミング氏と日本の出会い | 製造業の経営改善と売上増加を実現する愛知県の経営コンサルタント会社
この資料によると、石川一郎氏が品質管理に関する広義の講師としてデミング氏に
依頼したことがことの始まりのようである。
そこから、参加者の会社での実践→成功→成功が口コミで広がる、という変遷により
日本中に広がっていったようだ。
この広がる過程で、もともと品質管理の手法であった PDCA が、
管理一般の手法としても広がっていったようである。
まとめ
PDCA という言葉はあちこちで見かけるが、見かける都度に微妙に定義が異なったり、
それによって各概念の具体的アクションがはっきりしないことがあった。
品質管理の手法であったということで、その点がはっきりとしたので 42 スッキリぐらいのスッキリ感を得ることができました。
また、PDCA自体とは別の話で、日本の発展という非常に大きな出来事が
デミング氏と石川氏(とその周りにいた人々)という小さなところからスタートしているという事実に
42 興奮ぐらいの興奮をしました。
一人の影響、バカにできません。