JKK = JiKouteiKanri = 自工程完結です。
これ、DAIGO風のジョークとかじゃなくて書籍「トヨタの自工程完結」の書籍内に書いてあった略語です。
自工程完結ってなんぞ?という点については以降で説明します。
この記事は書籍『トヨタの自工程完結』の書評です。
ターゲット
- 組織改善や情報共有を推し進めたい人
- 「トヨタがやっているあの取り組み」という武器で上役を説得したい人
経緯
とある困った事件をきっかけに知り合った人と即日意気投合して
この書籍を勧めてもらって購入するにいたりました。
内容自体については特に目新しいものはありませんでしたが、
「トヨタがやっている」という点が話題としていいですね。
要約
時代の変遷により大量で均一の品質の製品を生み出すことよりも
個人に合わせたバリエーション豊かな製品を生み出すことが重要になってきました。
需要の変化も激しいため、変化に対応できるようにする必要があります。
しかも素早く。
そういった働き方が求められるようになってきました。
いかに素早く変化に対応できる組織を作るか?ということが大事になってきています。
カイゼンで有名なトヨタでも変化への対応、スピードの面で課題を抱えていました。
業務中に「心がけ」にたよっている部分があり、そういった部分を科学的に
解決する必要があるということがわかりました。
「自工程完結」を導入することで課題を解決することになりました。
自工程完結とは
- 「目的・ゴール」をはっきりさせる
- 「最終的なアウトプットイメージ」を明確に描く
- 「プロセス/手順」をしっかりと考え、書き出す
- 次の「プロセス/手順」に進んでよいかを判断する基準を決める
- 正しい結果を導き出すために「必要なもの」を抜け・漏れなく出す
- 仕事を振り返り、得られた知見を伝承する
です。
1, 2 については書籍「ザ・コーチ」でも取り扱っていた ゴール・目的・ビジョン に関する話です。
以下は私がまとめた書評です。
3, 4, 5 は ワークフロー を明確にすることですね。
6 はシステム開発の現場でもよく用いられる KPT などの振り返り手法と、
情報共有 の話です。
そう、つい最近私もワークフローが明確で情報共有ができる現場を作り上げている最中でした。
まとめ
ここ最近私が取り組んで、学習してきたことの総まとめ的な内容でした。
取り組むべき課題として自工程完結は素晴らしいです。
もう一つ課題があるとすれば、書籍中ではどちらかというと 組織側の「目的」「やるべきこと」に重きを置いてありました が、
そこを大事にしつつも実際に行動してもらうには各担当者のモチベーションが必要です。
そう、 個人の「やりたいこと」 です。
ここで、内的動機づけを刺激する仕組み・文化作りです。
そう、モチベーション3.0で取り扱っていた内容です。
「できること」を増やし「やるべきこと」と「やりたいこと」が重なるアサインを行う。
この3つが重なる面積を可能な限り大きくする。
その支援にはゲーミフィケーションの仕組みも役に立ちそうです。
ゲーミフィケーションはその名前のせいか誤解されがちですが、
目的、目標を達成するためにゲームメカニクスの仕組みを利用して内的動機を刺激するガチで硬派な仕組みです。
可視化 ・ 数値化 ・ 少しずつ上がる難易度設定 ( ゴルディロックスの仕事 )など。
仕事の成果が分かりやすく目に見える。ちょっとずつ難易度を増してついつい挑戦をし続けて
熟達したくなる。結果としてついつい楽しくて仕事そのものに没頭してしまう=仕事をすること自体が目的になる。
そんな仕組みをデザインする、というようなものです。
自分がシステム+αでやりたいと思っていることが1本のストーリーとして
まとまった気がしました。
現場からオフィスまで、全社で展開する トヨタの自工程完結―――リーダーになる人の仕事の進め方
- 作者: 佐々木眞一
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/11/13
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