AIをどのように自分の中に取り込むか。その向き合い方を整理していくと、大きく分けて二つの方向性が見えてきます。 それが、個人の能力を物理的に増幅させる拡張と、対話を通じてアウトプットを磨き上げる共働です。
これらの活用幅を広げることで、私たちが時間あたりに取り組むことができる量やその質は、これまでとは比較にならないほど劇的に変化していきます。

1. 拡張
拡張とは、AIを自分自身の思考の一部、あるいは外部脳として機能させるアプローチです。概念としては知能増幅に近いものです。 知能増幅(Intelligence Augmentation)とは、AIを自分の外側にある道具ではなく、自身の思考や知覚を直接パワーアップさせる外部脳として一体化させ、人間の知的能力を底上げすることです。
このモードにおけるAIの役割は、個人の限界を突破させることにあります。例えば、私のようなイメージを思い浮かべられないアファンタジアの特性を持つ人間にとって、頭の中にある抽象的な構造を即座に言語化・構造化してくれて、構造化された言語によってイメージを出力してくれるAIは、まさに欠落を補完するパワードスーツのような存在です。
また、自分と代替をしてくれるだけでも、時間の節約ができます。本来使えなかった時間を使えるという意味での拡張です。
1-1. 拡張の例 インフォグラフィック作成Gem
ブログや資料向けのインフォグラフィックをよく作成するので、テキストを渡すと日本語でワイドサイズのインフォグラフィックを作成してくれるGeminiのGemを作ってあります。
今までなら、図解の構想を練って、描画ツールで数分から物によっては1時間前後かかる場合もあった作業です。それが一瞬で作成できて、しかも慣れないデザインを手動で作るよりも質が高いものができます。
これはできないことを実現する拡張の例です。
1-2. 拡張の例 Gem作成Gem
個人の様々な作業を便利にするためによくGeminiのGemを作ります。そこで、必要な情報を与えればGemの素案を作成してくれるGem CocreatorというGemを作成しました。
これは自分でもできることですが、時間を節約できる拡張の例です。
2. 共働
共働は、自分とは別の独立した知性と協力し、対話を通じてより良いものを目指すアプローチです。いわゆる副操縦士(Copilot)としての活用です。
共働の本質は、自分一人では到達できない客観性や多角的な視点を得ることにあります。自分一人の思考に閉じこもるのではなく、AIという外部の知性と壁打ちを繰り返すことで、アウトプットの解像度を高め、盲点を排除していく。自分とは別の存在であることを前提とした協調作業です。
2-1. 共働の例 Multi Persona Gem
5人の別々のペルソナに壁打ちできるMulti PersonaというGeminiのGemを作成しました。 自分以外の目線を取り入れることがでけいる、という意味で協調の例です。
詳細は以下の記事を参照ください。
2-2. 共働の例 Related Knowledge Gem
入力した情報に関わる知識、概念を提供してくれるRelated KnowledgeというGeminiのGemを作成しました。 自分が知らないことを教えてくれる、という意味で協調の例です。
詳細は以下の記事を参照ください。
まとめ
この拡張と共働を取り入れることで、個人の処理できるタスク量を増やし、スピードを上げ、質も高める。この繰り返しで拡張・共働の範囲が広げていくおとで、すべて人力で対応していた頃とは比較にならない動きができるようになるでしょう。