仕事において、
- 取り組むプロセスへの関心があるか?
- 自分にとっての目的との関連があるか?
このどちらか、もしくは両方が揃っていると熱量高く取り組みやすくなります。 自分にとって取り組みたいと思える強い理由があるためです。
プロセスへの関心は、例えばプログラミングそのものが楽しくて仕方がないようなケースです。この場合、誰に頼まれるでもなく、自らプログラムの勉強をし、自ら仕事において新しいことや難しいことに挑戦しやすくなります。
自分にとっての目的は、例えば将来起業を目指しているようなケースです。この場合、起業を狙っているドメインへの関心、起業時に巻き込むための人脈形成、組織運営やビジネスモデルなど、企業に必要となるよう対象はすべて取り組みたい対象になります。
このような状態に一度入り込むことができると、仕事の楽しさが一気に膨らみやすくなります。そのためにどうするといいかといえば、自身の過去の経験をふりかえることです。
今回は、ふりかえりの例として私の例を示します。
プロセスへの関心
「プロセスへの関心」について、過去のふりかえりを元に整理します。
ゲーム攻略の記憶 / チョコボスタリオンの攻略
大学生時代にチョコボスタリオンというゲームの攻略情報をホームページで公開していました。
チョコボスタリオンはダービースタリオンの馬がチョコボになったようなゲームです。 ダービースタリオンに比べてマイナーで、ガチでやりこんでいるプレイヤーが限られていて、比較的攻略情報が少なめだった背景もあり、当時は私しか公開していない攻略要素を発信することができていました。攻略の流れでバグを発見し、開発者の方からバグの再現条件について連絡をいただく、という出来事もありました。
ゲーム攻略の記憶 / バーチャファイターシリーズ
私は高校生時代から10年以上継続してバーチャファイターをプレイしていました。そして、持ちキャラのオフ会に誘われて参加したことをきっかけに、キャラの攻略をブログやmixiやYouTubeで発信するようになりました。 チョコボスタリオン同様、自分だけが発見しているコンボ、珍しい事象などをがある状態まで到達できました。
エンジニア採用
前職でエンジニア採用を担当し、取り組んでいく中で徹底的にインプットと実践を繰り返した結果、「ITエンジニア採用入門 」のZennBookを作成するに至りました。結果としてこのZennBookは、はてな2022年のはてなブックマークランキングで27位になるくらい、多くの方に活用いただけるものになりました。
ここで、開発のバックグラウンドを活かし、「内定辞退ポストモーテム」などのノウハウも作り出しています。
ふりかえり結果を元にした自己理解
対象の取り組みに関して、自分独自のノウハウに到達するくらい深く掘り下げるのが好き、という自分の特性が出ています。
また、その中でも特に
- 取り組み対象を徹底的にやりこむ
- 既存の知識では説明できない場面に違和感を感じるようになる
- 特殊な現象の再現確認をする
- 再現に成功する
- 再現結果を元に新たな戦略に組み込む
- 事象と戦略の情報を発信
- 周囲の人にも情報を役立て、成果につなげてもらう
という「発見~検証~活用~発信~周囲の成功」の流れが非常に好きである、ということを改めて確認できます。
自分にとっての目的
「自分にとっての目的」について、過去のふりかえりを元に整理します。
ゲーム攻略の記憶 / チョコボスタリオンの攻略
「プロセスへの関心」でも記載していた攻略情報を他の方が活用して、ゲームを楽しんでくれました。
ゲーム攻略の記憶 / バーチャファイターシリーズ
「プロセスへの関心」でも記載していた攻略情報を他の方が活用して、ゲームを楽しんでくれました。 チョコボスタリオンでの経験と同様です。
また、ゲームセンターで弟子入り希望をされ、弟子をとる機会もありました。初心者の状態からはじまり、最終的に私よりも強くなってくれて師匠冥利につきるできごとでした。
ジュニアな開発者の育成支援
営業出身で未経験からウェブエンジニアに転身した同僚の育成支援をしている期間がありました。 彼の成長を支えることができ、本人からも感謝の声をもらうことができました。
中途採用未経験のエンジニア採用担当の育成
前職で中途採用未経験のエンジニア採用担当に一連の業務を半年で引き継げる状態まで引き上げることができました。 この際、自分が未経験でエンジニア採用担当になってからやってきたことをカテゴライズし、スキルマップに落とし込み、一つずつ段階を追って習得可能なように整え、毎週の1on1を通して習得を支援しました。
エンジニア採用 ZennBook
「プロセスへの関心」でも記載していたZennBookについて、多くの採用に関わる人に役立ててもらえました。
ふりかえり結果を元にした自己理解
ここまで挙げてきた内容に共通して
- 他者の成長を助けるのが好き
- その結果として他者が充実できるのが嬉しい
という点があります。
これは、ウェブエンジニアから人事に転身したときの判断軸であった「人が成長し、充実できる環境づくり」に関わりたいという個人の目的に当たる内容です。
まとめ
- 取り組むプロセスへの関心
- 自分にとっての目的
の2点に関して、例として自分自身をふりかえってみました。
私の場合、実際にこの記事で整理したように
- 取り組むプロセスへの関心
- 掘り下げる余地が大きな領域を徹底的に掘り下げ、独自の発見をしながら、再現可能なノウハウを生み出しつつ、できるだけ広い範囲に貢献する
- 自分にとっての目的
- 「人が成長し、充実できる環境づくり」をすること
という内容が揃ったとき、プロセスと目的の双方で動機が強く、取り組む熱量が多くなります。
みなさんにとっての「プロセスへの関心」と「自己にとっての目的」を整理する参考になれば幸いです。