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Employee Experience Engineer tbpgr(てぃーびー) のブログ

元格ゲープレイヤーで元エンジニアで現人事が読む東大出身プロゲーマー「ときど」の著書「世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0」のここが気になる

東大出身プロゲーマーとして著名な「ときど」さんの著書「世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0」を読みました。

世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0

世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0

ときどさんの経験から努力2.0を6つの要素で説明しています。
その中でも自分が着目した「環境の法則」について掘り下げたいと思います。

環境の法則とは?

「環境の法則」では、短期的で狭い範囲での勝ち負けのために秘密主義で情報を出し惜しみするよりも、ライバルたちと頻繁に対戦し、情報を交換し、教え、フィードバックし合うことでお互いを高め合うことの利点について説明されています。
例えば目の前の大会一つに勝つだけなら、有効な戦略を誰にも見せずにおき、本番で初めて使うことで相手が対処できないうちに勝つ、ということがしやすくなります。しかし、それは公開した瞬間に攻略されることとなるため、一度きりの優位になります。
逆に手の内を明かすことを気にせず、交流した場合に

  • 手の内を明かした上で更にその先の攻防に進化させることができる。またその手自体が進化することがある
  • ハイレベルな攻防を経験できる
  • ハイレベルな相手からの相互フィードバックでお互いを強化できる
  • コミュニケーションをとることで攻略を言語化し、思考を整理することができる

などの利点がある、ということです。
これは実際に格闘ゲームを長年やっていた私としても納得するところです。

システム開発界隈に置き換える

システム開発の業界では OSS でプログラムが公開され、ブログ・Qiita等で技術に関わる情報が公開されています。そして、公開された情報を元にさらなる進化を導くなどします。
多数ある勉強会で技術者同志が交流し、新たな刺激や知識を得ます。なんだか、ときどさんの考えるところと通じるところが多いように感じます。

システム開発界隈では当たり前になっているこの状況も他の職種では必ずしも同じレベルで同じことが行われているとは言えなそうです。

まとめ

エンジニアから人事にキャリアチェンジした私としては、この本を読んだことで人事界隈でもエンジニアと似たような相互交流、相互向上的な場が広がっていくことに関わっていけたらいいなと改めて考えました。自分とヌーラボの安立さんと立ち上げたコミュニティである「 転職透明化らぼ 」も求職者と採用担当の相互向上が目的です。今度、 デブサミ2020 ではエンジニアと人事軸でお話することにもなりました。 ジンジニア座談会 でも元・現エンジニアたちが知見を交換しあっています。

さて、ときどさんの書籍のごく一部のトピックについて語ってきたわけですが、実はその書籍の全文が期間限定で公開されています!

全文公開!

なんと、1/5(日)いっぱいまでこの書籍の全文が note で公開されています。