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Employee Experience Engineer tbpgr(てぃーびー) のブログ

システム開発とメタファー。通勤?緑ノコノコで 30 分、赤ノコノコで 1 時間だよ。

概要

システム開発とメタファーについて

記事タイトルのメタファー

私のメタファーが下手なので、上手になりたい!ということを目的とした記事です。 そのため、 以下のメタファーはいまいち でしょう。

通勤? 緑ノコノコで 30 分、赤ノコノコで 1 時間だよ。

  • 緑ノコノコ: 片道のメタファー
  • 赤ノコノコ: 往復のメタファー
    • スーパーマリオブラザーズに出てくる赤色のノコノコは道の端まで行き、 穴まで到達する直前に折り返し反対に進む。つまり 往復

メタファーとは?

メタファー(or 暗喩 or 隠喩) は 比喩であることを明示しない形式の比喩 です。

メタファーは言語のみとは限らず、
Web のアイコンや公共の看板などもその一種である。

メタファーを使うことで、

  • 物事を分かりやすく伝える
  • 親しみやすく伝える
  • 印象的に伝える
  • 注意を引きつける
  • 感情を呼び起こす

などの効果があります。

背景

私はシステム開発者です。
ここ最近、担当する業務範囲がぐっと広がりました。

組織規模の担当業務

  • 技術戦略
  • 文化戦略
  • 人材計画(採用、評価、育成)
  • 開発基盤計画、実施
  • 開発環境改善
  • 技術トレンドの把握

個別案件の担当業務

  • お客様とのアイデアフラッシュ
  • 要件定義
  • 各種設計
  • プログラミング
  • テスト
  • 保守
  • メンター

など、様々なことを行っています。

様々なことを行うということは、様々な人とコミュニケーションを取るということです。
現状は、行動を共にしている上長がコミュニケーションに関わる多くを担当していますが、
私も能力を高めた方がより良い成果を生み出せることは明らかです。

今のところ自分はメタファーをうまく使いこなせていません。
どうやったらメタファーをうまく使いこなせるか? そのために、この記事で考えをまとめることにしました。

システム開発について

まずは、システム開発について整理してみます。
システム開発の仕事をするうえで コミュニケーション は欠かせません。
システム開発難しい ものです。
エンジニア同士ですら伝えたいことを正確に伝えることは難しいです。
非エンジニアとのコミュニケーションであれば、ならなおさらのこと。

例えば、ある技術の有用性を自身は把握しているものとします。
所属組織にとって、その技術の導入が望ましかったとします。
技術の内容は詳細に把握しています。
また、その技術を実践導入している企業の実例情報もまとめてあります。

しかし、決裁権を持つ相手に有用性が 伝わらなければ導入することはできません
また、実際に手を動かす担当者に有用性が 伝わらなければ実施したところで効果が薄い です。
相手が非エンジニアや新人エンジニア・普段継続学習をしていないエンジニアの場合、
技術の詳細をそのまま正確に説明しても「????」と首をかしげるだけでしょう。

つまり、自分が正しい技術・手法を知って居たとしても、それを伝えるスキルを持たなければ
広い範囲で成果を共有することはできないのです。

そこで、一役買うのがメタファーです。
相手にとって未知の知識を、なじみ深い既存の知識に当てはめ、
メタファーによって伝えることで、非エンジニアである経営層や、
その技術に触れたこともない同僚に分かりやすく有用性を伝えることができます。

良いメタファーのために必要なもの

では、良いメタファーのためには何が必要か?

知ること

まず、相手にとって なじみ深い比喩対象を知る 必要があります。
そのためには、相手のコンテキストを知る必要があります。
年代、趣味、趣向...などなど。

相手が複数の場合なら、 共通の比喩対象を見つける ことが有効でしょう。
さらに不特定多数の場合なら、できるだけ 一般的な比喩対象 が有効でしょう。

対象の人数が少なくなるほど、ターゲットを絞りやすく
高い効果を期待できるでしょう。
対象の人数が多い場合、効果が薄くなりますが、
その分同一時間でより多くの人に伝えることができるでしょう。

共通点

そして、相手にとってなじみ深いメタファーの比喩対象と
自分が説明するテーマの共通点を見つけます。

そのためには、

  • 説明するテーマを深く理解していること
  • メタファーの比喩対象を理解していること
  • 両者を結びつける分析力と想像力を持っていること

が必要です。

語彙力

良いメタファを作るためには語彙力が必要です。
語彙力を増やすには、雑誌・書籍・Web・人との会話などが有効でしょう。

ユーモア

ユーモアのあるメタファは楽しさを生み、相手の注意を強く引き付けることができます。
ユーモアを磨く方法はパーソナリティとの兼ね合いもあるので、自己を理解した上での
戦略が必要そうです。

  • 見るからに陽気そうな人が面白おかしく話すユーモア
  • 普段まじめな人がぼそっと呟くユーモア
  • 醸し出す雰囲気だけで笑いを誘うユーモア(と言えるのだろうか?)

など、色々です。

わざと自分でキャラ作りをして、周囲に認知させておくことで
そのキャラを利用するのも良いでしょう。
どこかの キュアエンジニア さんのように。

ユーモアについては、今回はこの程度でとどめます。

実践とフィードバック

さて、メタファーを作るために必要な材料は揃いました。

あとは実際に実践し、その効果の フィードバックを得ながら改善 していきます。
ただ、ぶっつけ本番で実践した場合、相手の様子をみても
フィードバックの効果があったのか判断が難しい部分があります。
直接相手に聞くことができるケースばかりではないでしょう。

そのため、 気兼ねなくフィードバックのやりとりができる仲間や友人がいると良さそう です。
気兼ねないフィードバックを行うためには相手との 信頼関係が必要 です。
相手が、自分に警戒して否定的な意見を言うことをためらったのでは
正しいフィードバックを得ることはできません。

もちろん、直接フィードバックを得られなかった相手からも
少しでも多くの フィードバックを得られるように観察する能力 が必要です。

まとめ

以上のことから、良いメタファーを行うためには、

  • 説明する相手のことを理解する
  • 説明するテーマについて深く理解する
  • メタファーの比喩対象について理解する
    • 相手から引き出す
    • 自分で調べる
  • メタファーを作り出すための分析力と想像力を鍛える
    • 実践を繰り返す
    • シミュレーションする
  • 良いメタファーの有効度を判断し、熟練度を高めるための実践・フィードバックを繰り返す
    • 実践
    • 模擬
    • 信頼できる仲間
    • 信頼できる友人

のが良いのでは、という結論に至りました。

Complete

あとは実践するのみ。メタファースキルを上げようと思います。
ちょうど気兼ねなくフィードバックをもらえる相手が複数増えたので協力してもらうことにします。

補足

伝えるスキルはメタファーだけではありませんが、
今回はメタファーがテーマであるため、その他については割愛します。