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Radical Candor Framework で行うマサカリ判定

今 GREAT BOSS という本を読んでいます。原書名は「Radical Candor」です。

GREAT BOSS ということで、マネージャー向けの本ではありますが、この本で紹介されている「Radical Candor Framework」が面白かったので建設的フィードバックとマサカリを判別する基準としてまとめてみることにしました。

Radical Candor Framework とは?

マネージャーがメンバーとどのように対話していくかを書籍では

  • 個人への配慮( Care Personally )
  • 率直さへの挑戦( Challenge Directly )

を2軸とし、4象限として分類しています。
「率直さへの挑戦」は、思ったことをありのままに伝えることができている状態です。

分類 率直さへの挑戦 高 率直さへの挑戦 低
個人への配慮 高 Radical Candor - 徹底的な率直さ Ruinous Empathy - 過剰な配慮
個人への配慮 低 Obnoxious Aggression - イヤミな攻撃 Manipulative Insincerity - 摩擦の回避

過剰な配慮、摩擦の回避についてはこの記事のメインテーマとは関係ないので特に触れません。 詳細は下記を参照。

建設的フィードバックとマサカリの判別

建設的なフィードバックが相手を助けるためのものだとするとそれはちょうど

  • 個人への配慮が高 = 相手の改善を促し、相手のために発言している状態
  • 率直さへの挑戦が高 = 相手にありのままの自身の意見を伝えている状態

の状態にあたりそうです。
マサカリが単に自己の正しさの誇示や、相手を助ける意図を含まないものだとするとそれはちょうど

  • 個人への配慮が低 = 相手の改善を促し、相手のために発言しているわけではない状態
  • 率直さへの挑戦が高 = 相手にありのままの自身の意見を伝えている状態

になりそうです。
マサカリが攻撃性のみを目立たせる比喩なので、建設的なフィードバックにも比喩を用いるとしたら「ドラゴンボール超神水」かなと思いました。カリン様は悟空の成長のために一時的には非常に苦しいが成長できる「超神水」を与えたと。

dic.pixiv.net

まとめ

自分が正解を知っているとき、正解に至っていない相手を責める。相手の能力の低さを攻撃する。マサカリはそんなイメージがあります。
正解に至っていないには理由があるはずで、誤認識やその段階での実力不足などがあるはずです。相手が自己の誤りや能力不足を認め、改善のための意思決定をし、実際に行動を起こしていけるようにする伝え方ができる人こそ優秀という気がします。その伝え方=建設的フィードバックなのだろうなと思います。

なお、受け手が「きつく言われる方が好み」というケースもあると思いますが、それはその好みに関する話自体を「率直に」やりとりしてコミュニケーションをチューニングできればいいのかなと思います

メモ

マサカリという言葉に対してそれぞれがもっている解釈自体もいろいろ違いそうですが、今回は自分の解釈をもとに記載しました。 その用法は主観なので異論は認めます。

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