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脅威と機会に関わる心理について

脅威と機会に関わる心理として生存チャネルと繁栄チャネルがあります。

  • それぞれがどのようなものなのか?
  • それぞれの関係性はどのようなものなのか?

これらについてまとめます。

生存チャネル

生存チャネル(The Survive Channel)とは、生き延びようとする本能であり、脅威を察知するレーダーのようなものです。

脅威を察知した結果、それに即した身体反応が起こり、エネルギーが消耗し、脅威の対処へ注意力が注がれます。
結果として、他の思考が遮られることになります。

生存チャネルは問題の解決に有用です。
一方で、脅威が長引くと、この状態が継続し、警戒状態が強化されます。結果として、ストレス・疲弊などマイナスの反応が強まります。

繁栄チャネル

繁栄チャネル(The Thrive Channel)とは、機会を察知するレーダーのようなものです。

機会を察知した結果、それに即した身体反応が起こり、エネルギーがじわじわと高まり、機会の対処へ注意力が注がれます。
結果として、機会に向けたポジティブな反応が高まり、創造的な活動に適した状態になります。

さらにこの状態が継続すると、エネルギーがみなぎった状態が維持されるようになります。

生存チャネルと繁栄チャネルの関係

人間の本能の影響で、生存チャネルが強く反応しやすい側面があります。

一方で、世の中の変化のスピードについていくためには、組織も柔軟に変化する必要があります。
この状況で生存チャネルの影響が大きくなりすぎると変化に適応しにくくなります。

そのため、変化に適応する状態を作るためには、繁栄チャネルが活性化し、生存チャネルが過剰にならないような状態が必要になります。

繁栄チャネルの活性化のためには、機会に目を向けることができるような働きかけを強化する必要があります。ポジティブな未来について話し合う機会を増やすこと。
そういった姿勢のリーダーを増やすこと。そのような取り組みが必要です。

生存チャネルが過剰な場合は、その要因に気づくことからスタートします。そのうえで、要因に応じた対策を講じます。
例えば罰則や叱責のようなメッセージが強い場合、生存チャネルが強化されてしまいます。そういった要因への対策を行うわけです。

まとめ

脅威と機会に関わる心理として生存チャネルと繁栄チャネルについてまとめました。

生存チャネルは本能として元々作用しやすいため、その抑止と繁栄チャネルの意図的な刺激が必要になります。
それぞれ、働いていると様々な場面を経験したことがあると思いますが、様々な場面を思い返しつつそれぞれの刺激・抑制に繋がった出来事がどのようなものだったか、ということをふりかえると経験を元にこれらの対策がしやすくなるでしょう。

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