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Employee Experience Engineer tbpgr(てぃーびー) のブログ

エンジニア採用活動にエンジニアの業務の進め方を取り込む

この記事は「エンジニア採用 Advent Calendar 2022 」の3日目の記事です。

元ウェブエンジニアで人事領域に転身した私目線で、採用領域においてもシステム開発の仕事の進め方を活かせる部分は多くあります。 そこで、「エンジニア採用活動にエンジニアの業務の進め方を取り込む」と題して、開発で行われているノウハウのうち、採用においても行うと好ましいと考えるものを挙げていきます。

継続的改善

開発において、週次など短い間隔でふりかえりを実施し、継続的に業務を改善するのは一般的です。

うまくいった部分、うまくいかなかった部分をふりかえることで、うまくいったことは再現可能な仕組みに落とし込み、うまくいかなかった部分は改善していくことで、継続的に採用業務を改善していくことができます。

タスク管理

システム開発において、タスク管理をしていないケースは稀でしょう。 タスクを管理していないと

  • 対応のぬけもれが発生しやすくなる
  • 個別タスクが属人化する
  • 個別タスクの状況がブラックボックスになる

ということが発生します。 そのため、例えば採用の改善をタスク管理ツールでタスク化することで

  • 改善対応のぬけもれが発生しなくなる
  • 改善に関する個別タスクをチームで共有できる

などの効果が狙えます。

また、改善タスクに限らず各候補者さんの採用ステータスをかんばんで管理し、フェーズごとの状況を可視化することで、現状を人目で把握可能になります。

レビューの実施

システム開発においてプログラムに対するレビューは一般的です。

一方で、採用における成果物はレビューされていないことがよくあるのでは、と考えています。 例えば、候補者さんが企業を接する重要な接点である「求人票」は重要な成果物ですが、誤字脱字や文章として成立していない求人票を見かけることはよくあります。 少なくとも、開発部門の人間が1回は読んでいれば気づけるだろう、という問題が残りっぱなしになっている状態です。

プログラムのレビューのように、レビュー観点を用意し、求人票のレビューを確実にプロセスに組み込むことができるはずです。

クロスファンクショナルチーム

プロダクト開発において、対象プロダクトに関る多様な職種がチームとして取り組むクロスファンクショナルチームがあります。 プロダクトの成功に必要な関係者が集まっていることで、部分最適せずに、全体の問題を全員で解決していくことができます。

一方で、採用活動は何かと社内受注的な構図になりがちです。

本来は、採用の成功に向けて関係者が協力していく必要があるはずです。 例えば、前述のふりかえりなども、人事の採用担当者と現場の採用関係者が別々に行うのではなく、ともに行うことで採用の全体像を踏まえたふりかえりになるはずです。

まとめ

「エンジニア採用活動にエンジニアの業務の進め方を取り込む」と題して、開発で行われているノウハウのうち、採用においても行うと好ましいものを挙げました。

  1. 継続的改善
  2. タスク管理
  3. レビューの実施
  4. クロスファンクショナルチーム

これらは、あくまで例に過ぎず、他にも色々とあるでしょう。 システム開発は仕事の進め方そのものに対する工夫にあふれている領域です。 人事の採用関係者と開発現場の採用関係者のコミュニケーションのきっかけになるかもしれません。 よりよい採用活動のために必要な仕事の進め方について、開発視点での改善を検討してみるのをおすすめします。

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