VTRyoさん の著書「ITエンジニアのための偶然から始めるキャリアプラン」を読みました。
偶然がキャリアに大きな影響を及ぼす。その好ましい偶然を呼び寄せるための 5つの行動特性 。
そしてその行動特性を
- 経験談をベースにフィクションを交えたエピソード
- ノンフィクションのエピソード
によってわかりやすく、楽しく読めるようにしてくれている書籍です。
スッと読み終えることができるボリュームの書籍なので、ここではあえて詳細には立ち入らないことにします。
私も「ノンフィクションのエピソード」の1人として取材をうけ、私の経験がこの書籍の一部になっています。ぜひ購入して読んでみてください!
以降では、キャリアのための偶然を意図的に起こす5つの行動特性以外に実は追加で重要なのではないか、と私が考える1つの行動特性についてまとめます。
追加で必要となる1つの行動特性
個人のキャリアにおいて、よりよい環境にうつること自体は従来の5つの行動要素でよいのかもしれません。
一方で、実際に活躍することや、さらに次の転機を迎えることまで見据えた場合にもう一つ重要な要素があると考えます。
それは「 信頼されること 」です。
大枠としては
- 自身の責務をまっとうするために必要なパフォーマンスを発揮できるか?
- 所属した組織で関わる人達と良好な関係を築くことで信頼されることができるか?
という点になります。
この点が特に重要になってきているのは、インターネットの存在でしょう。インターネットの発展やソーシャル・ネットワークの発展に伴い、人に関わる情報は以前よりも広まりやすくなってきました。
そのため、「その人が信頼に足る人か、口だけの人か」に関する情報は狭くない範囲に広がりやすくなっています。実際、入社選考一つとってもリファレンスチェックという形で確認されるケースもあります。
もう少し具体的に、信頼されるケースと信頼されないケースを考えてみましょう。
信頼されるケース
- 担当する責務として期待されていることを確実に実現し続ける
- 仕事で関わる関係者に対して以下のように振る舞う
- 約束を守る
- 友好的に振る舞う
- 異論を述べるときにヒトではなくコトに焦点をあて、敬意をもってやりとりする
などのような行動を取り続けることにより関係者からの信頼を得ます。
結果としてその人に関してポジティブな噂が広まったり、新たな偶発的好機につながる人とつないでもらいやすくなります。
信頼されないケース1 - 実力不足
実力不足により、担当責務において期待されていることを実現できない期間が続くといくら良い人であっても信頼が目減りしていきます。
結果としてその人に関してネガティブな噂が広まったり、新たな偶発的好機につながる人とつないでもらいにくくなります。
あくまで「期待されていることを実現できない期間が続く」場合の話であり、一時的に実力が足りなかった場合にキャッチアップして段々と成果を出していけるようになっていければ問題ないでしょう。
特に偶発的好機を得やすい目立った人は、本来の実力よりも高い評価で認識されやすく、結果として新しい環境に参加した際の期待が過剰に高くなる可能性があります。
そういったギャップが発生しないように転職の選考時~入社にかけて認識を合わせたり、転職時に等身大以上に見せてアピールしすぎないようにするとよいでしょう。
信頼されないケース2 - 誠実さ不足
実力は十分で、担当責務において期待されていることを実現できている。
しかし、自己の利益を追求したり、他者への敬意がない攻撃的な振る舞いをしていると、周りからは信頼されません。
結果としてその人に関してネガティブな噂が広まったり、新たな偶発的好機につながる人とつないでもらいにくくなります。
むしろ、避けておくべき人としての広まってしまう可能性すらあります。
いわゆる ブリリアントジャーク です。
まとめ
インターネット、ソーシャル・ネットワークで人の情報が行き交いやすくなった前提で必要となるであろう追加の1要素についてまとめました。
一時的な転職の好機だけではなく、継続したキャリア全体の好機に向けて信頼は大切ですね。
関連資料
VTRyo さんとともに技術書典で頒布した書籍です。これらの本にも類似の要素が登場しますので、気になる方は読んでみてください。