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フィードバックを受け入れる特性としての Coachability

人が成長する上で他者からのネガティブ・フィードバックを受け止め、自身の改善につなげることができるかどうかはとても重要です。 例えばプログラミングテクニックのような技術的問題(Technical Problems)ではなく、適応課題(Adaptive Challenges)と呼ばれる物事の見方や周囲との関わりを変える必要がある課題に関しては自分だけでは自覚しにくく、他者からのフィードバックが必要になりやすい特性があります。

よく話題になるのはネガティブ・フィードバックを行う側のフィードバックスキルですが、受け手がネガティブ・フィードバックを受け入れることができる必要もあります。
そこで、ネガティブ・フィードバックを受け入れる力である Coachability についてまとめます。

Coachability とは?

Coachability とは、フィードバックを受け入れ、改善していこうと思える程度です。その程度によって が高く、フィードバックを受け入れ、改善につなげていける場合は、Coachable / Uncoachable に別れます。

Coachable

Coachability が高く、フィードバックを受け入れ、改善につなげていける状態

Uncoachable

Coachability が低く、フィードバックを受け入れ、改善につなげていくことができない状態

Coachability の特性とは?

Coachable

  • フィードバックを個人的への非難として解釈しない
  • フィードバックをポジティブに受け止め、改善につなげる
  • Open-mind を持つ
  • 他者の意見を聞き入れる誠実で謙虚な姿勢

Uncoachable

  • フィードバックを個人的への非難として解釈する
  • フィードバックに対して防衛的になる
  • Close-mind を持つ
  • 他者の意見を聞き入れない不誠実で傲慢な姿勢

Coachability を伸ばす方法は?

  • 質の高いフィードバックをしてくれる相手に自ら希望してフィードバックをしてもらう経験を重ねる
  • 自己の成長のためには他者からのネガティブ・フィードバックが必要不可欠であるという認識を得る
  • フィードバックをより詳細に理解するため掘り下げの質問をする
  • 言い訳探しをしないようにすること
  • 人は成長可能であると考えること

Coachability に影響を与える一時的特性

フィードバックを受けるのは人間です。以下のような要素によって各自が持つ本来の Coachability が状況ごとに上下します。

  • その時の体調
  • その時の気分
  • その時の余力

例えば、炎上案件ですり減って時間的にも精神的にも肉体的にも余力がない状態だと、本来なら受け入れるはずができたフィードバックも受け入れる余力がなくなります。

感謝

この記事はこちらのツイートへの反応をいただいた方々から得たヒントが出発点になっています。ありがとうございます。

まとめ

ネガティブ・フィードバックを受け入れる力である Coachability についてまとめました。
現時点までの人生で積み重ねてきた経験から得た価値観や、現在いる環境や、やりとりする相手との関係性がスタートラインになります。
仮に現状 Uncoachable な状態だったとして、 Coachable な状態まで変化するのは時間がかかるかもしれません。ただ、変化不可能ではないように思います。 信頼できる上司、同僚と少しずつ成功体験を得続けるうちに気がつけば Coachable に到達しているのでは、と思います。

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