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Employee Experience Engineer tbpgr(てぃーびー) のブログ

傾聴だけではなく傾読が必要なリモートワークの世界

コミュニーケーションにおいて、傾聴が大切という話はちらほら目にします。話を遮らず、相手が何を伝えたいのかを理解するように聴く手法です。
傾聴の対局にあるようなコミュニケーションのとり方の例を出すとしたら、話の途中で相手の結論を推測し、割って入り、自分の持論を押し付けて相手を否定する。そんなシーンかと思います。すると、相手は次回から真剣に相談することを諦める、というのがあるあるかなと思います。

そして世はリモート時代。Zoom等で口頭の会話をする機会はありますが、主戦場はテキストに移りつつあります。そういえば、テキストにおいても上記の傾聴とその対局のような状況はありそうです。
そこで、テキストにおける傾聴を「 傾読 」と仮に命名し、何が必要か考えてみます。

傾読の状態

傾聴と対比するのであれば、傾読は相手が何を伝えたいのかを理解する、という意識を前提において文章を読んでいる状態です。
さらに詳細化するために傾聴における ロジャーの3原則 のポイントで考えてみます。

  1. Congruence - 真意がわからない、曖昧な部分をそのままにしない
  2. Unconditional Positive Regard - 無条件で肯定的な関心を持ってきくこと。好き嫌いや自己の好みなどに引きずられないこと
  3. Accurate Empathic Understanding - 相手の立場にたって理解すること

そのまま上記のポイントをおさえて「聴くこと」を「読むこと」に変えることができそうです。

傾読できていない状態

傾読の裏返しを考えます。相手が何を伝えたいのかを理解する意識を持たず文章を読んでいる状態です。
こちらもロジャーの3原則の裏返しで考えてみます。

  1. 曖昧さを保つ - 真意がわからない部分、曖昧な部分をそのままに、推測で解釈する
  2. 好み・前提を引きずる - 相手への事前の印象や、自己が求める答えに引きずられて解釈する
  3. 自己視点のみ - 相手の立場を踏まえず自分からの視点のみで解釈する

まとめ

単に傾聴の内容をそのまま割り当てただけになりましたが、実際のところ世の中は口頭のコミュニケーションのほうが多かっただろうし、傾聴よりも傾読が苦手な方のほうが多いのではと予想でします。
気をつけるポイントは同じですが、過去のうまく行かなかったなどを思い返してチェックしてみるとよいかもしれません。

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