新たな物事の習得を小さく始め、習熟していくための手法である Micromastery についてまとめます。
- 作者: Robert Twigger
- 出版社/メーカー: TarcherPerigee
- 発売日: 2018/03/06
- メディア: Kindle版
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Micromastery の 6 要素
1. The Entry Trick
その対象を始める際に身につける最小の入門対象をステップバイステップで身につけること。
書籍中の例としては、料理であればオムレツを作る手順があげられていました。
明確に細分化された習得対象を一歩一歩確実に進み、自覚できる成果を得ることで継続して学習する意欲を保ちます。
2. The Rub-Pat barrier
同時に実行することが難しいものを乗り越えること。
「The Rub-Pat barrier」は頭をたたきながら、お腹を擦ることが語源です。
例えば、自転車に乗るためには、
- ハンドル操作
- ペダル操作
- ブレーキ操作
- バランスを保つこと
を同時に行う必要があります。
これらをできるだけ個別要素として分割し、それぞれが十分なスキルレベルに到達してから最後に合わせてできるように練習します。
3. Background Support
教材や本やコーチなど、学習に必要な環境を整えること。
急がず、一つずつ確実に身に着け、「The Rub-Pat barrier」の難しさに折れてしまわない。
そんな環境を作ること。
4. The payoff
習得過程が成功の成果で構成されていること。
「The Entry Trick」しかり、「The Rub-Pat barrier」の細分化されたスキルの習得もしかり。
確実に習得したと自覚できる成果があり、そこに楽しさや喜びがあることで、それが報酬となりさらに繰り返したくなるような構造にします。
5. Repeatability
練習が繰り返し可能であること。また、その過程が退屈ではないこと。
ゲーム性をもたせたり、一部を変化させながら楽しんだりできることが好ましい。
6. Experimental possibilities
実験可能であること。
いろいろな実験をして好奇心を持って楽しむこと。
結果として対象に強い熱意を持つこと。
まとめ
内容としては限界的練習と重なる部分が多いように感じました。
例えば、ピアノ・水泳など古くからあるものはこういった要素が整備されている部分が多いように思います。
逆にここ最近新たに現れたものは、こういった要素が未整備な部分が多かったり、例えば仕事にまつわるスキルの習得に関してはこういった要素が着目されることは少ない場合もあると思います。
自分が現在強化中の対象、これから強化したい対象の習得についてこれらの要素と照らし合わせて考えてみるとよさそうですね。