KPTとなぜなぜ分析を元にした「KWS振り返り」についてまとめます。
KPTとは?
KPT とは振り返りによる改善手法のことです。 K , P , T それぞれには下記のような意味があります。
頭文字 | 単語 | 内容 |
---|---|---|
K | Keep | よかったこと |
P | Problem | 悪かったこと |
T | Try | 次に試すこと |
KWS振り返りの提唱者によると通常とはことなる改良KPTを前提としている。
改良KPTではKPTの各エリアに補助線を引き、補助線の内容に応じた位置に付箋を貼る。
(つまりTrelloなどのかんばんでは対応できない)
対象 | X軸 | Y軸 |
---|---|---|
Problem | 緊急性 | 影響 |
Try | 難易度 | 効果 |
Keep | 難易度 | 効果 |
それを元に優先して取り組む対象を決定する。
単にKPTのみを行った場合、複雑で根の深い問題に対する対策を導くことが難しい。
真因を特定した上で、対策を決める必要がある、と主張されている。
・・・というようにKWS振り返りの資料には書いてあるが、要はKPT自体に問題解決に関する詳細な規定はないので
それを明示しておかない場合、そういった手法に疎い人が曖昧な形式ばかりのKPTをしてしまう、
という話のようにみえる。
なぜなぜ分析とは?
問題を起こした原因に対して「なぜ?」を繰り返し、問題を掘り下げていく分析手法。
トヨタ生産方式を構成する代表的な手法。
真因にたどり着くことが重要。真因は二度と発生しない対策を可能とするための原因であり、
おおくの問題は真因が遠くに存在するため「なぜ?」を繰り返す必要がある。
「なぜなぜ分析」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』2016年8月31日 (水) 07:35 - https://ja.wikipedia.org/wiki/なぜなぜ分析
KWS振り返りの提唱者によると通常とはことなる改良なぜなぜ分析を前提としている。
ロジカル・シンキングの MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)を組み合わせることで
ヌケモレダブりのない分析を行うようにしている。
単になぜなぜ分析のみを行った場合は、問題自体の選択が適切かどうか判断しにくい。
取り組むべき課題が適切に選ばれたことの納得感を得ることが難しい、と主張されている。
・・・というようにKWS振り返りの資料には書いてあるが、要はなぜなぜ自体に問題選定に関する詳細な規定はないので
それを明示しておかない場合、そういった手法に疎い人が取り組むべき対象をどれにすべきかをあまり考えないまま問題の分析をしてしまう、
という話のようにみえる。
KWS振り返りとは?
KWS振り返りは、やりっぱなしの振り返りにせず、振り返りの本来の目的を達成するために考案された手法である。
KWS = [K]PT + [W]hy なぜなぜ分析+ [S]olution 対策 の頭文字
KWS振り返りではKPTとなぜなぜ分析を組み合わせて振り返りを実施する。
- KPTを用いて「事実の把握と整理」
- なぜなぜ分析を用いて「真因の特定」
- 対策の立案
を行う。
これによって
- 取り組むべき課題を選択し
- その真の原因を発見し
- 対処療法ではなく原因療法的なアプローチの対策によって問題を解決する
ことができる、というものである。
詳しくは以下のPDFを参照
まとめ
KWS振り返りの内容自体は特に目新しいものではないが、
振り返りとして本来
- 問題の発見
- 取り組む対象の選択
- 原因の特定
- 対策の立案
までがひとまとめで必要なはずであるが、振り返り手法や分析手法単体だけでは
意味のある対応ができません。
KWSは振り返りと分析がワンセットで提供されていることで漏れ無く対応できる、
という点にありがたみがあるようにみえます。