担当業務において、ステークホルダーに
- A 成果物の要件について対応の検討時点で確認をする
- B 成果物を表に出す前に事前確認をする
- C 成果物を表に出した後に事後報告をする
- D 成果物の事前確認も事後報告もしない
などのケースがありえます。
この記事では、これらの意思決定に関わる考え方を整理します。
前提
経営陣や事業部長や多くの業務を兼任しているマネージャーなど、細かすぎる確認を何度も行うのが好ましくないようなステークホルダーを相手にしているケースを想定しています。
例えば、経営陣や事業本部長から出てきた文書があり、それが単発ではなく継続して閲覧される文書の場合で、その文書に誤字脱字があったとします。
このような状況に対して
- 事前確認してから修正に踏み出す
- 「ここの誤字脱字があったのですが、修正してよいですか?」
- 修正してしまって、下書き状態から公開する前に確認する
- 「ここの誤字脱字があったので、修正して、下書き保存してます。このまま公開してよいですか?」
- 修正後、事後報告をする
- 「ここの誤字脱字があったので、修正して公開しました」
- 修正した上で特に報告しない
- .oO(誤字脱字は明らかだし、修正は必要。内容的にわざわざ耳に入れるほどでもないので報告で時間をとっていただかなくても良いだろう)
のどれを選択するか、みたいな話です。
A 成果物の要件について対応の検討時点で確認をする
成果物の要件について、確認しないことには内容の是非の判断がつかないもの。
B 成果物を表に出す前に事前確認をする
成果物の正しさについて、方向性はほぼ推測できるが重要度から事前確認は必要と判断できるもの。
C 成果物を表に出した後に事後確認をする
成果物の正しさについて、方向性はほぼ推測できていて、重要度から間違いがあってもあとから直せば問題ないもの。また、その上でステークホルダーに事後報告はしておいた方がいい程度の重要度のもの。
D 成果物の事前確認も事後報告もしない
成果物の正しさについて、方向性はほぼ推測できていて、重要度から間違いがあってもあとから直せば問題ないもの。また、その上でステークホルダーに事後報告しないでいい程度の重要度のもの。
環境や価値感と判断基準
自分がいる組織の環境やステークホルダーの価値感によって最適な基準は異なります。 「許可を求めるな、謝罪せよ」のようなマインドの組織、個人を相手にする場合は、D→Aの順に好まれる回答の比率が偏るでしょうし、マイクロマネジメントの傾向がある場合は、A→Dの順に好まれる回答の比率が偏るでしょう。
まとめ
ざっとまとめてみるとA~Dまでシンプルな説明内容になってきましたが、実際は明確な正解が存在しない世界の判断になるため、A~Dの選択をしつつ、正解・不正解を繰り返しながら、どこが理想の塩梅かを見極めて行くことになるでしょう。
なお、相手が明示的にダメ出しをしてくれるとは限らないので、A~Dの選択が好ましい状態になっているか自体は時折相手に確認できるとよいでしょう。これは確認の一つですが、Aに分類される「聞かないとわからないもの」なので、聞いていいものだと思います。