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Employee Experience Engineer tbpgr(てぃーびー) のブログ

年次、半期の進化では遅すぎる。時代にあった継続的パフォーマンスマネジメント

時代の変化が早くなり、仕事の仕方もアジャイルに変化してきています。 そんな中、人事評価・目標設定・パフォーマンス改善も半期や年次単位では変化についていけません。

そういった背景もあり、継続的パフォーマンスマネジメントが注目されてきています。

継続的パフォーマンスマネジメントとは?

継続的パフォーマンスマネジメントとは、従業員のパフォーマンス改善を半期や年次ではなく、継続的に向上していけるようにするマネジメント手法です。

継続的パフォーマンスマネジメントの要素

  • 継続的なゴール調整
  • 継続的な期待値調整
  • 継続的な自己評価
  • 継続的な感謝と承認
  • 継続的な相互フィードバック

※継続的パフォーマンスマネジメントの要素は諸説あるので上記は一例です

継続的なゴール調整

変化の激しさに追随するため、ゴールは状況に合わせて随時変更します。

継続的な期待値調整

マネージャーとメンバーの間で、担当するプロジェクトやタスクに対する期待値を随時すり合わせます。

継続的な自己評価

メンバーは自分自身でパフォーマンスを評価し、自分の成長機会につながる目標を掲げ、活動していきます。
また、マネージャーはそのための調整をし、必要に応じて後続のフィードバックなどで支えます。

なお、ここでの自己評価・評価は評価制度にあるような評価ではなく、自分のパフォーマンスがどの程度か自分で見定める、という意味での評価です。

継続的な感謝と承認

マネージャーはメンバーに対して継続的に感謝と承認を行います。
これによりメンバーが貢献や成長を実感しやすくなり、その他の継続的な活動に対するエネルギー源を得ることになります。

継続的な相互フィードバック

マネージャーとメンバーは相互にフィードバックをすることで事業成果に対するパフォーマンスや、個人の能力を継続的に高めることができます。
また、継続的に改善に関わるフィードバックをするにはお互いの信頼関係の構築が土台になります。

継続的パフォーマンスマネジメントの効果

  • エンゲージメントの向上 - 日々の成果を実感しやすく、成長しやすく、つながりを感じやすい
  • 業績の向上 - 組織の活動、個人の能力が高まることで業績が向上する
  • 変化に強い - 素早く方向転換できるためビジネスの変化に追随しやすい

継続的パフォーマンスマネジメントの視点からみた各種要素

  • 目標 - 継続的に事業成果、個人能力を高めるための目標であり、日々確認し、目指すことになる
  • 評価 - 常に自己評価し、マネージャーと確認できている状態になる。四半期・半期・年次などの評価実施のタイミングで新たに確認することはほとんどなくなる

継続的パフォーマンスマネジメント導入の障壁

  • 年次・半期単位の評価運用などと比べてマネージャーの負荷が大きくなる
  • このスタイルを成功させるためにはマネージャーの1on1、コーチングスキルが必要になる
  • このスタイルで成果がでることを証明しにくい

まとめ

小さなイテレーションで少しずつ確実に開発していく。プロダクトも仕事の仕方も継続的に改善していく。
そんなシステム開発のベストプラクティスはパフォーマンスマネジメントの分野の継続的パフォーマンスマネジメントと似ています。

障壁で挙げたような要素もありますが、システム開発に携わる人たちにとっては旧来の方法と比べた「継続的パフォーマンスマネジメント」の価値を腹落ちしやすいところがあります。 ペアプロ、モブプロ、CI/CD 基盤も余分な時間ではなく、有効な手法です。継続的マネジメントも同じことです。 組織の継続的改善の基盤として継続的パフォーマンスマネジメントを整備したいところです。

※年次や半期の評価制度の場合でも、運用が継続的パフォーマンスマネジメントになっていれば問題ありません

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