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Employee Experience Engineer tbpgr(てぃーびー) のブログ

第3回 成再会 活動報告 - 問題解決の問題解決学習を実施した #成再会

成再会というコミュニティをひっそり立ち上げていまして、昨日(2019/02/19)行われた第3回の活動報告をします。

成再会とは?

成再会(せいさいかい)は「成長を再現する会」の略です。
現状は少数の「成長を再現させることへの関心が強い人」と「自身が成長したくて成再会の取り組みに関心がある人」で集まっているインターナルなコミュニティになっています。
現在オフラインでの集まりを2回実施済みで、今は問題解決能力の習得について議論したり、実際に体験学習をして、育成設計の検討をしています。
また、イベント間はオンラインで Slack / Scrapbox を用いてやりとりをしています。

今後はスキルを習得可能にするグループワークを仕上げていき、そのタイミングで public なコミュニティとしての活動を増やそうと考えています。
グループワークを通してスキルを習得する人を増やすことで成果をつなげ、また、ひとつずつ身につけられる基本スキルを増やしていく予定です。

成再会の MVV

まだ正式な運営メンバーも決まっていないので、仮決めの MVV ですが、こんな事を考えています。

Mission

人の成長を再現可能にすることで、より容易に人が成長できるようにする。
これにより多くの人が以前よりも効率よく成長できるようにすること。

Vision

人が効率よく成長できるようになった結果として、
人は活躍の場を自身で選択しやすくなり、
日々を充実して過ごしやすくなる世界にします。

Value

実践重視

可能な限り実践に近い形式で調査・検証をすることで、実用に結びつく手法を生み出す。

公開・共有

検証結果や、新たに得た知見は広く共有し、恩恵を受ける人を増やすこと

恩送り

我々は、他者や環境の恩恵を受けて成長しています。 我々も他者や環境に対して恩を返していきます。

第3回 成再会 レポート

お題

相談者が抱える現実の課題を対象に、グループで問題解決を実施する。
この取組を通して、問題解決に不慣れなメンバーは体感し、その価値を感じ取る。
問題解決能力を身につけるためのグループワーク設計のための試行の場とする。
ちなみに問題解決を通した学習を「 問題解決学習 」と呼ぶのですが、問題解決を身につける方法を導くために、問題解決を行うことで問題解決を身につけるための問題解決学習というややこしい会になっております。

なお、パーソナルな内容を扱ったため、この記事でその詳細には触れないものとします。

実施日時

  • 2019/02/19 20:00 - 22:45

実施場所

株式会社フォトクリエイト 様のオフィスをお借りしました。ありがとうございます。

参加メンバーと役割

参加者 役割
hekitter 主人公
okashin サポーター
awana サポーター
tetsunosuke アドバイザー
tbpgr ファシリテーター

主人公

相談者。現実の問題を抱えて相談する人。
サポーターからの質問に回答することで協力して問題を明確にしていく。

また、このグループワークの視点からすると、主人公の役割を通して問題解決を体験する問題解決に不慣れな人物が担当する役割。

サポーター

支援者。主人公が抱える問題を明確にし、解決に導くために必要となる質問をする人。
主人公への質問で主人公が独りの視点では見逃しがちだった問題を明確にすることを手伝う。

また、このグループワークの視点からすると、サポーターの役割を通して問題解決を体験する問題解決に不慣れな人物が担当する役割。

アドバイザー

問題解決、コーチングに長けた人物が担当する。
以下の役割を持つ人のこと。

  • 進行を観察することで、グループワーク設計に必要な要素を把握すること
  • 進行が滞ったときに助け舟を出す

ファシリテーター

問題解決のグループワークの進行を行う。
問題解決、進行に長けた人物が担当する。
以下の役割を持つ人のこと。

  • グループワークの進行
  • サポーターの問いかけが滞った場合に助け舟を出す
  • 板書を担当し、やりとりを言語化し、可視化していく

進行

以下のような進行をしました。
問題解決フェーズは問題解決プロセスの全体を書いていますが、今回は問題の明確化までで終わりになりました。第4回で後編を実施予定です。

  • 問題解決の構造について説明
  • グランドルールの宣言
    • 他者の発言を遮らず、最後まできく
    • 挙手から指名されるまでは発言しないこと
    • わからない点はすぐに質問すること
    • 議題からそれないこと
    • 他者の意見を否定しないこと
    • 事実と解釈を分けて発言すること
  • 問題解決フェーズ
    • 問題の明確化 - 目的、現状、理想を明確にする
    • 要因の分析 - 現状と理想の間にある問題が発生している要因を分析する
    • ゴールの設定 - 解決された状態であるゴールを定義する
    • 解決策の立案 - 要因に対する解決策を立案する
    • 解決策の選出 - 解決案が複数ある場合には、最も有効なものを選出する
    • ゴール到達有無の確認 - 解決策を実施した結果、期待するゴールに到達したか確認する(この場で確認可能なものであれば)
  • 小休止
  • ふりかえりフェーズ
    • 問題解決フェーズのグループワーク内容に対するフィードバックをもらう

問題解決フェーズのレポート

お題の目的、現状、理想を質問により明確化しました。

これらを明確化する過程で、言葉の定義の曖昧さや認識の統一が取れない箇所の深掘りに結構時間を使いました。
実際にそういったところは時間を使わないと明確にできないところでもあります。
普段一言でスルーしている発言の裏には、そこまで時間を欠けないと引き出せない情報が隠されてる、ということを体感してもらう事になったと思います。

主人公、サポーターは問題解決に不慣れという前提でしたが、実際にはサポーターはけっこういい感じで質問できていて、主人公はそれに対して考えて答えることができていて、大きく詰まることも少なく進行できていました。
途中、質問の発想を広げるために「5W1H」などのヒントを提供した程度です。
ということで、当初想像していたよりもアドバイザーの出番が少なくなりました。

ふりかえりフェーズのレポート

参加者から以下のようなフィードバックをもらいました。

  • hekitter
    • 同じ言葉に対する認識が人それぞれに異なることを認識した
    • 問題解決の思考自体はよくやるが、ここまで深掘りするのははじめてだった
  • おかしん
    • 問題の明確化、問題の要因分析というように、問題解決の中でフェーズを分けて一つ一つ考えていくような経験がなかったので、新鮮でよかった
  • あわな
    • 問題解決の思考フレームのようなものが初めてだった
    • 問題解決を段階を追って考える点についてはおかしんさんと同様の感想
    • 相手から必要な情報を引き出すための質問の難しさを感じた
  • tetsunosuke - ※アドバイザーという役割上、メタな視点での感想
    • 実際の質問を関心深く見守った
    • 自身の手法をふりかえるきっかけになった
      • 例えば、問いかけの手法など

以下、 tetsunosuke さんによる説明記事です

note.mu

リフレクション・カード

おまけパートとして、 tetsunosuke さんの紹介で リフレクションカード をプレイしました。

フォトクリエイト社でも研修や定期面談などの振り返りで活用しているツールとのことで、 会の趣旨を理解した上で持ってきていただいたゲームだと思います。
そのため、今回のグループワークと連動した形で価値を感じるゲームとなりました。
詳しい情報は下記を参照ください。

問題解決のグループワークの流れのままに行ったので、グループワーク中には完全に自由な発想での質問をしなければならない苦戦していたサポーターがこのゲームではカードにあらかじめ書かれた質問をすることによってどんな質問が有効かを学ぶ体験となり、問題解決学習とセットで行うのにとても良いカードゲームだなと感じました。

まとめ

しばらくは参加者の成長も兼ねつつ質の高いグループワークの設計を行い、インターナルなイベントで試行錯誤を繰り返す予定の成再会ですが、public な活動に向けてコアメンバーの希望者は歓迎します。
想定としては Max で現状関わっている人以外に 3 名程度で考えています。
今回説明したような基本的な能力の成長の再現への強い関心があり、積極的に参加する強い意欲のあるガチ勢をお待ちしています。
基準としては「この取組の成果を生み出すことに貢献する意欲と関連領域の基礎知識がある程度あるかた」が対象です。
強いコミットメントを求めているので、お仕事で近しい領域に関わっているような方がペルソナです。 興味があればツイッターなりでお声がけください。

参加側としての関心があるかたは、 public な活動が開催されるまでお楽しみに。