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Employee Experience Engineer tbpgr(てぃーびー) のブログ

失敗の逆振りオーバーラン

いきなり訳の分からないタイトルですが、 失敗の逆振りオーバーラン についてまとめます。

逆振りオーバーランとは?

失敗の逆振りオーバーランとは、

ある失敗の原因を誤って解釈したために、その対策が逆方向に振り切り過ぎて、それ自体も失敗する

というような事象のことです。

例えば、採用において選考観点をきっちり定めた面接したら、詰問っぽくなってしまい、選考辞退されてしまったというできごとがあったとします。
これに対して、「選考観点をきっちりしてしまうと選考体験が悪化するから、選考観点はつくらずにゆるっとした面接をしよう」という解決策を選んだ場合、逆に曖昧な選考評価になり、本来入社して欲しい人と異なる人が入社してしまいやすくなります。

逆振りオーバーランの原因

失敗の逆振りオーバーランの原因は、 問題に対する原因の掘り下げ不足 です。
A が失敗したから、 A とは正反対の B をすれば成功するに違いない、という発想になるわけですが、これは単にAの反対をしようという短絡的な解決策に飛びついている状態になりますが、問題の原因を掘り下げていません。

逆振りオーバーランをどのように防ぐか

失敗の逆振りオーバーランは問題の掘り下げ不足が原因なので、 対策は問題を掘り下げること です。

例えば、前述の面接の例を考えます。まず、選考観点を定めることと定めないことを比較すると、定めたほうが好ましいはずです。
その上で、選考観点を定めたことによる副作用として、ついつい詰問っぽい選考になってしまっているというのが現状です。
思想は、選考観点は抑えつつ、選考体験もよくなるようにすることです。

ここで問題になっているのは、詰問っぽくなっていることで、選考観点が定まっていることではありません。

選考観点を定めるメリットを保ちつつ、詰問っぽさを減らす取り組みが必要になります。
例えばアイスブレイクからはじまり、要所に雑談を挟みつつ質問するようなスタイルを検討する、などの解決案がありえます。また、慣れの問題もあるので、第三者に観察してもらいつつ、詰問っぽさがでないように面接官トレーニングをする、という方法もあります。アイスブレイクや雑談をどのようにうまくやるかについて、得意な人の意見なども引き出しつつ議論するのもよいでしょう。

まとめ

とにかくはやく問題を解決しようと意思決定にはやさを求めすぎると、掘り下げが浅くなり、本来の問題とは関係ない解決策を選びやすくなります。
その問題が本当はどのようなものなのかをしっかり見定めつつ、その範囲でスピード感を出せるのが、真の「はやさ」だと考えています。