問題解決には人の心が絡まないで解決できる問題と、人の心を踏まえて解決が必要な問題があります。
以降の説明のために
- 人の心が絡まないで解決できる問題 - 心理外問題
- 人の心を踏まえて解決が必要な問題 - 心理問題
とします。この2つについて、掘り下げていきます。
問題解決について
前提として、ここでいう問題解決とはこんな構造のものを解決する話です
心理外問題
人の心に関する領域まで踏み込まずに解決できる問題です。
例えばプログラミングにおけるバグの解消です。
- 理想
- 期待する動作をする
- 現実
- 期待する動作をしていない
- ギャップ
- バグにより期待する動作をしていない
- 要因
- 実際に調査した結果見つかるバグの内容
- 解決策
- バグを解決する修正を行う
- アクション
- テストコードでバグを再現させる
- 期待を満たす実装に修正する
- テストが期待される結果になることを確認する
- 想定される結果
- 期待する動作をする
こんな感じになります。この場合、特に人の心に関する情報は不要で解決できます。
心理問題
人の心に関する領域まで踏み込んで解決する必要のある問題です。
例えば、チームの意思決定が正しくないことを大枠のメンバーは把握した上で、最終意思決定者の誤った意思決定を覆すことができないケースです。
- 理想
- 正しい意思決定をする
- 現実
- 正しい意思決定をしていない
- ギャップ
- 最終意思決定者の誤判断を覆すことができない
- 要因
- 最終意思決定者がバイアスから誤認識をしている
- メンバーが権威差から議論を正しく着地させることに萎縮する
- メンバーが意思決定を覆す素材を用意できていない
記載を要因までにしていますが、要因のより詳細な前提は様々なケースが考えられ、それに対する対処も多様になりそうです。
- そのバイアスはなぜ発生しているか?
- その権威差への萎縮はなぜ発生しているか?
- 場合によってはメンバーが萎縮しているだけで、実は率直に意見しても大丈夫ではないか?
- 意思決定を覆す詳細度の高い情報を用意すれば覆せるケース化?
- 誤判断の意思決定の詳細を確認できているか?
とか。
会社組織において大きな問題が解決されないケースはたいていこの領域という気がしていて、ここを解決していける人はとても希少だと思います。場合によっては、その段階では心をほぐすことが難しく、一旦先送りにして前提の変化や信頼関係の強化の選択肢を選ぶこともありそうです。
優れたマネージャーってそういう部分と日々戦っているのかな、と想像します。
関連要素
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認識のズレを推論のはしごで把握する
事実と解釈を明確にわける
まとめ
まとめただけで、特に解決法は記載していないのですが、多様すぎて一言で語れるような内容にはならないのではと思っています。