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Employee Experience Engineer tbpgr(てぃーびー) のブログ

知識創造てぃーびー 第1回ゲスト ぷぽさん - マインドセットが変わるきっかけ

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個人・組織に知識が生まれるきっかけを解き明かすためにゲストから様々なお話をきき、
何がきっかけであるかを少しずつ解き明かしていく事を目的にした「知識創造てぃーびー」。
第1回のゲストは「駅すぱあと」の会社ことヴァル研究所のエンジニア「 ぷぽさん 」です。

今回のキーワードは「 マインドセットが変わるきっかけ 」です。
マインドセットは長年かけて形作られるものですが、
それが短期間で変わるに至ったできごととはどんなものだったのか?
ぷぽさんの経験をもとにまとめます。

開催の流れ

本題の前に、開催のきっかけについて触れておきます。

ということで、 若杉さん のはからいにより初回ゲストが決定しました。
ありがとうございます!

ぷぽさんの変化の流れ

大学時代から就職

教育・人間福祉を学んでいたというエンジニアとしては珍しい出身のぷぽさん。
何かを作る仕事をしたい、という思いからエンジニア職を選ぶことにしました。
この時点ではプログラミングは未経験でしたが、
未経験可で募集を行っていたヴァル研究所に入社することになりました。

入社以降、モヤモヤを感じていた時期

未経験で入社し、研修を受けることになる。
しかし、周りは経験者ばかりで入社早々モヤモヤを強めることとなる。
また、当時の性格はおとなしく、組織の現状と異なる自分の意見を述べて物事を改善する、
というようなマインドセットの持ち主ではなかった。

なんとか食らいついていく中で幾つかの転機がまとめて訪れる。

  • IRC(現在はSlack)の部門横断的な「新人研修チャンネル」へ参加
    • これにより「相談相手を得る」「コミュニケーション機会を得る」などの恩恵を受ける
  • スクラムを導入したチームへの短期参加
  • アジャイル推進委員会への参加
  • よちよち.rb への参加を誘われる

転機の中核。よちよち.rb

まとめて訪れた転機の中でも最も大きなものが「 よちよち.rb 」でした。

よちよち.rb についてはこちらをご確認ください。

よちよち(の心をずっとわすれない).rb | Doorkeeper

Rubyの初心者が集まり、ともに成長していく勉強会です。
(私は参加したことがないので、表から見える情報を元にした説明です)

GitHub の Issue で思考の過程も含めてログに残る形でやりとりをするなど、とても有益なやりとりをしいたようです。
これは、一種の暗黙知の形式化の恩恵にもみえますね。
建設的相互作用を体験し、自分の経験にする場でもあったようです。

さて、このような恵まれた環境で最初から充実していた・・・・
というわけでもなく、ここでもモヤモヤしていたそうです。
初心者の集まりといいつつ、「ぷぽさん」から見れば周りとの差はとても大きく感じたようで。

しかしここで、あるきっかけが。
Rails Tutorial の学習をする際に、流れに git が組み込まれているのですが
この時、比較的 git に詳しかったのが「ぷぽさん」だったのです。
ここで git を教えることで周りから感謝され、認められた経験が大きな自信と継続参加の心の燃料になったようです。

変化後

こうして素晴らしい環境で、折れずに努力を続けた結果、
改善案を自ら提案するなどの好意を積極的に行うようなマインドセットに変化しました。

ようやく大きな変化とともにエンジニアとしてさらなる成長を・・・というタイミングで
総務になり、よく知る方も多いかもしれない

この取組につながってくることになります。

変化へ影響を与えたものを整理する

よちよち.rb

よちよち.rb の主催者が、ぷぽさんの会社の人と知り合いだったことで
最初の開催場所が「ぷぽさん」の所属会社であったことが転機の鍵となりました。
また、他のメンバーにはない強み = git があったことで継続する自信を保つことに成功しています。

ぷぽさんの参加はアジャイル推進委員会の流れの影響を受けています。

アジャイル推進委員会

ヴァル研究所のアジャイル推進委員会はある2人の社員さんを起点として、
それに賛同するものがあつまって取り組みが始まったそうです。

  • 物事を改善していく姿勢と熱意を持った起爆剤となる開発者が2人場に居合わせた
  • 社内勉強会がきっかけで2人が出会った
  • それに賛同する社員達がいた
  • アジャイル推進委員会が設立され、発展・普及していった

こういった連鎖で作られた土壌によってぷぽさんの転機が用意されたと考えられます。

まとめ

組織に対して大きなインパクトを与える起点となるのは実は特定の個人、ということはありそうです。
また、その影響が広がるにはそれに賛同していくような仲間の存在も大きいでしょう。
大抵の場合、一人では頑張り続けられませんから。

きっかけと連鎖。その結果としてのポジティブな影響。
読者の皆さんの組織にもそんな歴史があるかもしれませんね。

謝辞

この記事の内容については事前にぷぽさんに確認していただいた上で公開しています。
他にも色々と興味深いお話を聞かせていただきました。
ぷぽさん、ありがとうございます。
※確認の上とはいえ、伝聞という部分もありますので、ヴァル研究所の関係者の皆様より
修正の依頼や非公開の依頼があった場合はすぐに対応させていただきます。

今回の会話の8割ぐらいは付き添いで来てくださった若杉さんの質の高いインタビューによるものです。
ありがとうございます。

登場人物