個人からみた転職活動。
企業から見た中途採用活動。
それぞれのマッチングの核にあるものは何か?
この関係を Value Proposition で考えてみます。
Value Proposition とは?
Value Proposition とは、相手が求めるニーズ・自分が提供できる価値です。
また、競合が提供できる価値を考慮する必要があります。
商品におけるサービスに Value Proposition
商品・サービスの文脈であれば、顧客が求めるニーズがあり、それを満たす価値を提供する。
それが商品・サービス提供者の Value Proposition で、その内容が競合と重なっているとオリジナリティが低く、競合より劣っていると競争力が低くなります。
求職者における Personal Value Proposition
求職者の文脈からみると、求人企業が求めるニーズがあり、それを満たす専門スキルや基礎能力や気質を提供する。
それが転職者の Personal Value Proposition ( PVP ) で、その内容が同じポジションを受ける求職競合と重なっているとオリジナリティが低く、競合より劣っていると求職競争力が低くなります。
中途採用における Employee Value Proposition
中途採用の文脈からみると、求職者が求めるニーズがあり、それを満たす報酬やキャリア機会や福利厚生を提供する。
それが求人企業の Employee Value Proposition ( EVP ) で、その内容が採用競合と重なっているとオリジナリティが低く、競合より劣っていると採用競争力が低くなります。
何が必要か?
まず、相手のニーズを知る事が必要となります。対象がどんなニーズを持っているか?
そのニーズを知ったら、自分がそのニーズのうちどれをどのくらい満たしているのかを確認し、伝える材料をまとめます。
そして競合がどのくらいいて、自分はその中でどのくらいオリジナリティがあるか、領域が重なっている場合はどのくらいに位置するかを把握します。
すると、相手に対して自身がどのくらい訴求するのかが見えてきます。
求職者からみれば、 PVP が強いほど、企業に求められやすく、自身が求める条件に一致する企業とマッチしやすくなります。
求人企業からみれば、 EVP が強いほど、個人に求められやすく、組織が求める条件に一致する個人とマッチしやすくなります。
まとめ
以上を踏まえて、求職者・求人企業それぞれにとって必要なことを順にまとめます。
求人企業
- 求める人材像を明確にする
- 求める人材像に訴求し、採用競合よりも魅力的な EVP を明確にする
- EVP が不足していたら強化する
- EVP を応募者に適切に伝えられるようにする
という形で、求める人材の要求を満たす EVP を作り上げ、伝わるようにします。
求職者
という形で、求める組織の要求を満たす PVP を作り上げ、伝わるようにします。