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Recruiting Operations tbpgr(てぃーびー) のブログ

【採用市場ファネル 2018】変化する採用市場をファネル図で解説

ここ最近のITに関わる採用市場はかなり大きな変化をしているように感じます。

例えば、 5 年ぶりに転職活動をする。
例えば、採用市場の動向を知らないまま採用担当に据えられた。
そんな方が昔の意識のまま転職媒体 or 転職エージェントの二択だけと考えていると選択肢がかなり狭まりそうです。

そこで 2018 年時点の私の個人的解釈に基づいて、採用市場で起こっていることをファネルの図とともに解説します。

注意事項

私は人材業界のプロではないため、この情報はあくまで public に公開されている情報から分かることと、自分がカジュアル面談や、さまざまな個人とあってお話をした内容をもとにしています。
たまたま HR 関連の方や採用担当の方とお話する機会が多かったので、一般の方よりは詳しいと思います。
誤りもあるかと思いますので、何かあればご指摘ください。

採用市場ファネルとは?

採用市場ファネル は、当記事独自の概念で潜在層・顕在層に対して企業や転職サービスなどの主体がどのようにアプローチしているかをファネルで示したものです。

一般的な採用の話題における、求人企業視点の採用ファネルではないので、ご注意ください。

※ファネルはマーケティングの考えとしてよく登場します。以下の記事などご確認ください

この記事の目的

求人企業・求職者ともに求人・求職に必要となる前提情報の理解を促することで、よりよい採用・よりよい転職が増えて、より幸せになる人が増えることが目的です。

採用市場ファネル

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潜在層への間接的アプローチ

-- 企業の行動 求職側の行動
採用ブランディング 技術ブログなど企業の魅力を伝え、認知を強化すること 企業の認知施策を目にする
個人の交流支援 企業に所属する個人が社外での交流によって潜在転職者とつながること 勉強会等で特に転職意図とは関係なくつながりが増えること
カジュアル面談 カジュアル面談やその派生的な「弊社の著名社員とランチ」的な施策により接点を作り魅力を伝えること 企業や所属する個人への関心や寿司パワーにより企業を訪問する
スカウト系サービス スカウト系サービスを利用する 市場価値の確認やスキル評価の数値を楽しむことを目的に登録する。
市場価値やスコアがあがるようにアウトプットを増やす。
自動収集型スカウト 個人のアウトプットが自動的に収集されてタレントプール(DB)に蓄えられる GitHub, Qiita などへのアウトプットを行う

採用ブランディング

組織の魅力を発信し続けることで、潜在求職者に対して企業の存在と魅力を伝えていきます。
例えば、リファラル採用時などに過去の発信への記憶や、求職者が改めて調べたときにヒットする記事の情報などにより、ポジティブな印象を与えます。

土台として、そもそも企業の魅力が実際に存在する必要があります。
この行為自体が既存の社員のエンゲージメントを高め、社員がリファラルに協力する気持ちや、社員を見た外部の人間からみた魅力が増します。

個人の交流支援

社員が業務に関わるようなイベント、勉強会、アウトプットなどをすることを組織として支援することで、社員を通して企業が認知されやすくなります。

カジュアル面談

潜在求職者に企業のことを知ってもらい、企業も潜在求職者の事を知る事ができます。
これも誘う時点で企業の魅力が存在する必要があります。

スカウト系サービス

企業はスカウト系サービスの利用をし、潜在求職者は転職意思はないが、市場価値の確認やスキルの数値化などサービスを通した体験そのものを目当てに登録をします。

自動収集型スカウト

潜在求職者はアウトプットをしていて、転職を全く意識していませんが、自動収集型スカウトサービスがプログラムで潜在求職者の情報を収集します。

潜在層への直接的アプローチ

-- 企業の行動 求職側の行動
リファラル採用 個人から知人・友人へのスカウト スカウトの誘いからまずは話を聞きに行く
スカウト系サービスでのスカウト 転職意志が不明な相手へカジュアル面談のオファーをする カジュアル面談 or 正式応募の面談を承諾する
自動収集型スカウトのDBから企業がスカウト タレントプールの情報を元に企業がオファーをする カジュアル面談 or 正式応募の面談を承諾する

リファラル採用

求人企業の社員が友人・知人を誘う採用です。
前提として社員が組織に満足し、「ぜひ友人を自社に誘いたい」と思っている必要があるため、組織自身がきちんと魅力的な環境を作っている必要があります。

スカウト系サービス

潜在層に対するスカウト系サービスでのスカウトには二種類あると思っています。

一つはサービス側が公式に潜在層向けにサービスを行っているケースです。
もう一つは本来は顕在層向けのサービスだが実際は潜在層が多く混ざっていてサービス側もそれをわかりつつ黙認しているケースです。
具体的なサービス名は控えますが、たぶんそんなことになっているように見えています。

スカウト型サービスもリファラル採用と同様に、優秀な相手を狙い撃ちで採用するため企業は対等か、むしろ選ばれる側の立場になることもあり、組織自身がきちんと魅力的な環境を作っている必要があります。

自動収集型スカウト

「自動収集型スカウト」については、大枠では「スカウト系サービスでのスカウト」なのですが、大きく異なる部分があります。
「スカウト系サービスでのスカウト」は、潜在・顕在求職者はそのサービスに自分の意志で登録しています。
「自動収集型スカウト」については、個人は知らないうちにアウトプットの情報を収集され、それをもとにスカウトメールが届きます。

顕在層への間接的アプローチ

-- 企業の行動 求職側の行動
転職媒体 転職媒体を利用する 転職媒体に登録する
転職エージェント型サービス 転職エージェント型サービスを利用する 転職エージェント型サービスに登録する
SNSスカウト SNSスカウトに備え、アカウントの魅力を高めておく 意識的ではないが、普段の実績を積み重ねることがいざSNS転職をするときの武器になる

転職媒体

転職意志が明確な人が登録する転職媒体サービスへの登録です。

転職エージェント型サービス

転職意志が明確な人が登録する転職エージェントへの登録です。

SNSスカウト

Twitter 転職など、SNSによるスカウトです。
アピール材料の面で強い個人の場合や、SNSでの影響力が強い個人の場合は、媒体系などを使うよりもより多くの企業の目にとまることになりやすいです。

顕在層への直接的アプローチ

-- 企業の行動 求職側の行動
転職媒体 転職媒体で応募を受ける 転職媒体で企業に応募する
転職エージェント型サービス エージェントが企業を紹介する エージェントに紹介された企業に応募する
SNSスカウト SNSで転職意思を示した求職者にオファーする SNSで転職意思を示す

まとめ

潜在層の段階から企業は様々なアプローチや仕込みをし、潜在転職者も同様にアウトプットや交流を広めるなどしています。そして転職の意思すらないタイミングでもらった声がけを元に転職をすることも多くあります。
早期に動く場合は企業・潜在転職者ともに魅力の作り込みが必要になります。
それはハリボテではなく、企業はビジネスや環境の魅力等であり、個人は実際に価値を生むことを知らせるための実績です。

こういったことを考えると、企業からすれば顕在層だけを対象にしていると、すでにかなりの分母が減った状態から競争を始めることになります。
顕在転職者も、そういった潜在層へのアンテナをあまり張っていない企業が主要な応募先になります。
(※潜在層、顕在層両方扱っている企業も多いですが)

長期的には潜在層側の比率が増えていくだろうと考えています。
そのため、組織・求職者ともにいかに魅力を作り、伝えるか。
これが大事になってくるのではないかと思います。