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マインドワンダリング - 無意識を意識してつくり出すことで閃きを得る

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お風呂で難しい課題の解決方法を急に閃いた。
散歩中に素晴らしい企画を思いついた。

このような現象のきっかけの1つとなるのが マインドワンダリング です。

マインドワンダリングとは?

目の前の課題から注意が逸れて内的世界へ向かい,課題と関係のない思考をする現象である

from マインドワンダリングが創造的な問題解決を増進する - 山岡 明奈 湯川 進太郎 筑波大学(PDF)

実験によると

  1. 休憩中
  2. 簡単な課題に取り組み中
  3. 難しい課題に取り組み中

の3分類なら上に行くほどマインドワンダリングが発生しやすい。

ポジティブな効果

マインドワンダリングの状態に入っていると通常よりも
創造的な閃きがおこりやすいという結果がでています(先述のPDFを参照)。

これは Graham Wallas が提唱した 創造4段階説(Model of the Four Stages of Creativity)孵化期(incubation period)
説明する理由にもなりそうです。

書籍リファクタリング・ウェットウェアのマリネの漬け汁もこれのことでしょう。

ネガティブな効果

ネガティブなことを無意識下でぐるぐると考えてしまうケース。
無意識にネガティブなできごとをつい思い出しやすい状態のままほっておくと
不安が増幅されていってしまいます。

マインドフルネスの文脈でのマインドワンダリングは忌むべきものとして
扱われる事が多いようですが、それはこのネガティブな側面を指しているようです。

具体例

ポジティブな効果

CodeIQの作問内容をあれこれ考えているとき、
一旦休憩のため、お風呂に入っていたら急に問題のアイデアが浮かんだ。

ネガティブな効果

昔は偉い人から「明日話しがある」とかしこまっていわれると、ついネガティブな出来事を
想像して何をしても不安が増幅されているように感じました。

逆に過去の経験を元に「こういう時にマイナスの出来事があるとは限らない」と
頭のなかで整理しておくと不安が増幅されなくなりました。

まとめ

必要な情報を仕入れ、寝かせた情報にしておくことで閃きを得やすいという事実を把握しておくことで
以下のような行動をとることができそうです

  • 解決の難しい難題を相手にしばらく戦ったら孵化期を作る
  • 企画出しなど、必要な情報を揃えてしばらくアイデアを考えたあとに、孵化期を作る

また、「何か」に圧倒的没頭をしている人はその「何か」をしている時以外は常に
その「何か」に対する孵化期状態なのかもしれません。
結果として素晴らしい閃きを得て

「圧倒的僥倖!!」

となるわけですね。
実は僥倖ではなく必然だったということに。

どうでもいいこと

孵化期っていうとタマゴからesaを連想する

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