概要
システム開発会社の新人教育におけるアンチパターンです。
いわゆるタイトル詐欺です。ごめんなさい。
経緯
近いうちにチームに非プログラマの新人をプログラマとして受け入れることになりそうです。
ポジティブな育成プランの第1弾としては、
これから自習・ OJT をはじめる新人のために問題解決に関する情報をまとめた
を作成しました。
逆に、私の過去の経験から、 アンチパターン についてもまとめておくことにしました。
個人の経験ベースなので、 例外や異論は当然あると思います 。一例として参考になれば幸いです。
前提
このアンチパターンは私が現場で見かけた上司・部下の関係で、
失敗した指導を見た経験 を元にしています。
何を持って失敗とするか、については
- 上司が部下を指導する
- 部下は指導された内容を改善できず、同じ過ちをおかす
- 部下からヒアリングするとモチベーションの低下や指導された内容を理解できていないことを確認できる
- 私が同じ内容を別の方法で指導する
- 部下が内容を理解し、問題が改善される
という過程を基準にしています。
私は、 SI'er の下請け派遣(正社員だけど)として様々な現場に参画した経験があります。
各現場ではリーダーも経験していましたが、
1 開発者として参加する際も 全体に関わる改善の提案 などをすることが多い関係で、
全体へのフィードバック・指導を行うなど、事実上のリーダーとして振る舞うことが多かったです。
下請けという立場や私の気質もあり、友達感覚で気軽に話せる立ち位置 であることが多かったです。
そのため、教えられる側が抱える悩みに関する相談・不満も 気兼ねなく、赤裸々に 話してもらっていました。
ドラゴンアンチパターン
7 つ集めると「若い目を摘む」という願いが叶うドラゴンアンチパターンは以下です。
1. あくびがでる指導
٩(๑´O`๑)۶ふぁ~
- 退屈で平坦な説明
- 分かりにくい説明
- 多くの項目を一気に指摘
- 長い説明
- 横道にそれる説明
- 説明の内容自体が難しい
人は 退屈だったり分からないことが多いと眠くなります 。
人は 多くのこと一度に覚えることができません 。
上記のような特徴を持つ指導は効果が薄いでしょう。
逆に、何かを指導するときは
対象を絞って・シンプルに・平易な言葉で、時にはユーモアを交えて印象的に
説明すると良いでしょう。
2. ヒステリックな指導
( `皿´)キーッ!! (๑¯ω¯๑) シラ〰❗
実力が不足している新人がミスや知識不足を露呈するたびに、
怒りに身を任せて怒鳴り散らす指導。
大抵こういうケースでは、怒る側は 指導することよりも、
怒りをぶつけることに意識がいっている ように見受けられます。
大抵教えられる側は 「怒られた事実」に意識がいってしまい、
「覚えるべき内容」は効果的に伝わっていない でしょう。
一時の怒りに身を任せずに、冷静な指導を。
3. 威圧的な指導
( º言º) オマエ, チャントオボエナカッタラ, ドーナルカワカッテンダローナ!
スタンフォード監獄実験 のような影響があるのか、指導する立場になると
妙に高圧的な人たちがいるものです。
威圧感を感じると人は 萎縮します 。
萎縮している状態では効果的な学習はできません。
全員が全員、強心臓であるわけではありません。新人であれば、なおさら。
また、 「ヒステリックな指導」 と 「威圧的な指導」 は、
反発を生み、部下は上司に従わなくなり、コミュニケーションが減り、
学習のモチベーションさえ奪います。
ひょっとして その上司は競合のスパイかもしれませんね。
このような指導を受け続けて全く伸びなかった人に対して、 同じ内容を楽しく丁寧に指導したら
今までできなかったことをすぐ覚えて、自発的に学習まではじめたことがあります。
彼、その会社に所属してから私に指導を受けるまでの間、
1 度たりとも家で学習したことがなかったらしい です。
4. ひたすらけなす
減点法によって、自分ができて新人ができないことを見つけると
ひたすらバカにし、けなす指導方法。
「お前そんなこともできないのか?」
「ちょっとは頭を使えよ?」
とかそういうやつ。
新人なのだから、知らないことやうまくできないことがあるのは当たり前です。
これにより、 新人は自信を喪失し、モチベーションも低下 します。
「ヒステリックな指導」 ・ 「威圧的な指導」 ・ 「ひたすらけなす」 が組み合わさると 退職リーチ 13 面待ち になります。
ฅ( ・`ω・´)o”[1][9][・][:::][※][川]囗圈固[東][南][西][北] リーチ!
このタイプは、相手が苦手なところを中心に指摘をします。
そのため、 長所は伸びず短所も伸びず、抜け殻のようになった新人と
雰囲気の悪い職場を作り上げる 、という最悪な結果を生み出します。
けなされて凹んでいる新人さんと話してみると、
どこかしら優れた長所があり 、 褒めて加点法を意識した指摘をする と結果を出すことが多かったです。
「○○くんのここ、いいね!こうやると もっと楽にできるよ! ほら( 楽しそうに 実演)」
5. 外部研修丸投げ
ε3(゚∀゚ ) クシャクシャ (゚∀゚ )ノ⌒゚□ ポイ
基礎知識がまるで無い段階で 本人の意思とは無関係に外部の研修に行かせる 。
外部研修に行ったところで、結局は最後に学習するのは本人次第であり、
強制で参加させることでモチベーションを下げた状態である ため効果があったのを見たことが無い。
しかし、管理する側から見ると上に対して実績としてアピールしやすいようです。
効果の有無とは関係なし に。
※1. 逆に、元から自分でできる人は研修に行こうがどうしようが伸びる。
※2. 本当に素晴らしい外部研修で、効果が高いものもあるとは思います。
教えること自体も社内に知識や経験を蓄えることになる ので、
できる限り自社で研修を行いった方が良いと考えます。
ちなみに、本人が 必要に駆られて選んだ外部の研修 (カンファレンスなども含む)については、
目的とモチベーションを伴っている ため、効果が高いように見受けられます。
6. フィードバックがない指導
シ──(。-ω-。)──ン
指摘するだけして、その後の成長を確認していないケース。
次に指摘するのは同じミスをしたとき。
そして、同じミスに対して同じ指導をする。
で、また同じミスを・・・ry
指摘する側が、指摘した内容と改善経過を確認し、
改善されていないなら指導過程を改善すべき です。
7. オンリー言葉
( ・`ω・´) ペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャ
…? / ̄ ̄\ / 〇・ > / ε │ / 〇・ > (つ_と\__/ ∪ ∪
ひたすら長い説明を口頭のみで行う指導。
システム開発はただでさえ難しいお仕事です。
- サンプルコード
- 図解
- ホワイトボードを利用
- 身振り手振り
など、 伝える工夫を怠ってはなりません。
補足
全体的に甘く指導しているように見えますが、信頼関係ができた上での厳しさは有りだと思います。