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Recruiting Operations tbpgr(てぃーびー) のブログ

採用パターンカタログ - 広すぎる給与レンジ

採用に関わる問題を応募者目線でみてパターン化する採用パターンカタログシリーズ。
今回は「広すぎる給与レンジ」です。

ターゲット

このシリーズのメインターゲットは企業の人事・採用部門の方です。
採用される側視点で感じる問題点を提供することで、求人・求職側のギャップが減るきっかけになるとよいかな、ということが狙いです。

念の為ですが、応募側からみた愚痴や求人を出す企業への批判・非難ではありません。
むしろ、転職後は採用にも関わりたいと思っているので、情報交換したいくらいです。

症状

1つの求人に対して、とても広い給与範囲での募集をしている。

問題

ジュニア・ミドル・シニアなど、同じポジションでもレベル差がある場合に求める役割・責務は変わるが、その点が曖昧になっている。
結果として、シニアから見ると「とても低単価になる可能性のある求人」のように見える。
逆にジュニアから見ると「ひょっとするとすごく高単価になる可能性のある求人」のように見える。
もちろん、応募時に確認する方法もあるが、他にも求人はありレベルの高い人ほど選ぶ先は多くあるので、応募されにくくなる。

つまり、いっぱいお金をもらいたいジュニアが応募しやすくなる。
実力のあるシニアが来にくくなる。
かつ、いっぱいお金をもらえると思ったジュニアからは「結局下限額しか提示してもらえないじゃないか」という愚痴が口コミとして広がりやすくなる。
という特徴のある募集ということになります。

結果として、応募が増えるわりにマッチしないで時間を大きく浪費する。
しかも悪評として広まるリスクがある。
という要素に思います。

要因

  • レベル差ごとに求める役割・責務が異なることが把握できていないか、言語化できていない
  • 応募者からみて求人がどのように見えるか、という客観視が不足している

解法

募集ポジションごとに求人を分ける

行動

  • ポジションごとの役割・責務を明確化する
  • ポジションごとの役割・責務に応じた給与レンジの設定をする
  • 明確化した内容に応じた個別の求人内容を作成する

結果

求職者にとって、実際に担当する仕事内容がより詳細にわかり、かつ実際にもらえる金額が具体的な範囲で分かるためアンマッチしにくくなる。

メモ

とある方面からのご意見で

  • 多くの企業では社内で給与が公開されていないので広く設定せざるを得なくなるケースがある
  • 「エンジニア総合職的」な扱いだとそうなる

等のご意見をいただきました。
それ以外にも大人の事情があるのかもしれませんが、あくまで求職者からみた場合にアンマッチが起きやすくなる構造ということで。

また、この構造は入社後も評価が曖昧になりやすいと捉える事もできそうなので、その意味でも課題ですね。

その場合は、その「大人の事情」自体がその組織の採用競争上のネックになるので、それをどう扱うかの意思決定になるという感じですね。
ここで、組織が採用をどのくらいの重要事項と捉えているかによって、人事制度も含めて踏み込むかどうかの基準が変わりそうに思います。

古いデータですが実際に paiza が行ったアンケートによると、 64 % が印象が広い給与レンジをよくないと考えているようです。

最後に。
この記事で、ある程度の反応がありそうなら追加でシリーズを増やそうと思います。