天職を掴むべく、転職活動中ということもあり自己の実績の定量化について考えてみることにしました。
A社 でのリファクタリングの事例
例として以下の出来事を定量化していることにします。
- リファクタリングにより開発工数を 1/10 にした
- スケジュールはシビアで、このリファクタリングがなければ期日中に納品できなかったかもしれないくらいタイトだった
- 体制
- PM が 1 名
- プログラマ が 6 名
かなり昔の話なので記憶が曖昧なので、仮に開発期間は 1 ヶ月で、
効率化したおかげで残業なしで開発を終えることができたものとします。
また PM の稼働については計算外とします。
160 時間 x 6 名 = 960 時間 / チーム
960 時間で開発を終えることができました。
仮にリファクタリングをしなかった場合、 10 倍の工数がかかった予定になっています。
必要な時間は 9,600 時間になります。
これを 1 ヶ月で終わらせるには、
一人 約 1,600 時間稼働する必要があります。
一人 月 1,600 時間稼働するには精神と時の部屋かタイムマシーンが必要なので、人を増やします。
仮に人数が増えても生産性が落ちず、実力は同じくらいとします。
一人月 300 時間労働をしてもらう前提で人を集めてみましょう。
9,600 / 300 = 32 名
32 名の開発者に月 300 時間働いてもらえばなんとか納期に間に合いそうです。
追加でメンバーを 300 時間稼働させるコストは月 110 万円 / 1名 とします。
(月200時間労働くらいまで固定単価で、そこからは残業代支払い、という契約パターンが当時多かったのでそれで概算)
改めて人を集めるために必要となるやりとりなどの諸経費は省略します。
26 名の増員 = 110 万円 x 26 名 = 2,860 万円
既存メンバーが 200 時間以上働いた分の残業代の増分は
6 名 x (3,750 円/時 x 100 時間) = 225 万円
合計すると 2,860 万円 + 225 万円 = 3,085 万円
現場に 3,085 万円 のコスト削減をもたらしたことになりました。
実際は、新規参入者の導入コストやコミュニケーションパスの増大に関わるコスト増や、
それだけの人数になったことにより一人のマネージャーでは管理しきれなくなることによるコスト増などもあるでしょう。
さらに、そんな状況で期日中に納品できない可能性は低いと考えられます。
まとめ
計算してみると思ったより大きな効果がでていたようです。
たかだか Template Method パターン一つを使っただけですが、実際に利益に与える影響は絶大でした。
こういった概算でもいいので大まかに自分がどのような価値を出しているのか把握することは、大事ですね。
また、事前に取り組みの価値を試算することで、組織に何らかの改善提案をする際に提案が通りやすくなるかもしれません。
あなたの成果も定量化してみませんか?