困りごとを表に出すと、それをみて周りの多数の人が助言をしてくれる。そういったことがあった場合、その助言の物量や、それぞれが言っていることの違いにどう扱えばいいやら困ってしまうということがあるかと思います。
そんな状況で、誰の助言を参考にすればいいのかについて考えてみます。
助言する人の属性を4象限で考える
まずは、個別の要素を説明し、そこから四象限の各部分について説明します。
各軸の説明
縦軸 - 育成力
縦軸は育成力です。
育成力を大きく分けると
- ドメインレベル - 該当領域における知識、スキル
- 育成スキル - 物事を教えることそのもののスキル
になります。
ドメインレベルが高く、育成スキルが高い人が理想です。
逆にドメインレベルが高くても人に教えるのが苦手な人もいますし、逆に教える事自体はうまいが、その領域に詳しくない人もいます。
横軸 - スタンス
スタンスは相手の役に立ち、実際にできるところまでフォローしたいと考えているか、ということになります。
物事を教える人のスタンスは様々です。
相手が成果を出し、実益につなげるところまで助けたいという人が理想的です。
逆に人に親切にしたという行為自体が目的になっていたり、恩を売り自己の利益につなげたいと考えていたり、自分のレベルの高さをアピールしたい「マウント」のケースもあります。
四象限の説明
頼れる育成者
育成力が高く、スタンスも好ましいケース。
多数の助言者の中にこのスタンスの人がいるなら、最重要視することが好ましい人です。
マウント育成者
育成力が高く、スタンスは自己中心的なケース。
相手の動機がどうあれ、教えてもらえる内容は有益なので、精神的に受け入れられるかや人間相性次第ではプラスの利益を受けられる相手です。しかし、場合によってはいいように扱われたり、心理的に痛めつけられる可能性があるので自分自身の耐性と相談になるでしょう。
気のいい無知
育成力が低く、スタンスは好ましいケース。
得られる助言は役にたたないが純粋に善意からの助言であるもの。気持ちだけありがたく受け取り、都度お礼を伝えるにとどめ、特にプラスになりにくい助言に時間を使いぎないようにするのがよいでしょう。
マウント無知
育成力が低く、スタンスも自己中心的なケース。
対応する内容自体は「気のいい無知」のケースと同様で、気持ちだけありがたく受け取り、都度お礼を伝えるにとどめ、特にプラスになりにくい助言に時間を使いぎないようにするのがよいでしょう。
まとめ
一番重要なのは、育成力があるかどうかの部分になりますが、ここを判断するのは
- 相手の困りごとの背景を細かく引き出してくれる
- 相手がどこまで理解できているかを少しずつ探って、その理解度に合わせて教えてくれる
などがうまいか、というのは一つの目安かと思います。
逆にドメイン知識があっても育成が苦手な場合、
- 相手の背景を無視して推測で決めつけてくる
- 説明が伝わったかどうかの確認を全くしない
- 理解度を無視して、 0 or 1 で最初の教え方で理解できない場合、受け手の責任にしてくる
などがありがちかと思います。