システム思考とシステム原型についてざっくりまとめます。
システム思考とは?
システム思考とは、ある出来事がその要素単体だけではなく、関連する要素が多くあり、
それらの原因と結果のサイクルからなる構造とメンタルモデルの結果として起こる、というような思考法です。
システム思考では対症療法ではなく原因療法を目指します。
この原因部分をレバレッジポイントと呼びます。
システム原型はシステム思考のツールの一つです。
システム思考は高い視点で広い範囲の物事をみる。
さらに原因と結果の流れをみる。
このような特徴から鳥の目・虫の目・魚の目のうち、
鳥の目と魚の目を合わせた視点が必要に思います。
システム原型とは?
システム原型はシステムの振る舞いのパターンです。
原因と結果のサイクルで表されるシステムは、似たような構造を持ちます。
典型的なパターンを知っておくことで多くの問題への解決方法を発見しやすくなるでしょう。
システム原型は英語では System archetype です。
因果ループ
システム思考では、因果ループが基本となります。
ある原因は結果としての反応を生み出します。
システム思考では、その結果のことをフィードバックと呼びます。
フィードバックには主に2種類あります。
- 自己強化型フィードバック(reinforcing feedback)
- バランス型フィードバック(balancing feedback)
強化型フィードバックは俗に言う好循環、悪循環です。
バランス型フィードバックは特定の目標を持つケースなどに見られます。
例えば室温調整は目標となる温度を中心に温度が上下します。
因果ループは大抵遅れて訪れるため、誤った行動を誘発しやすいという特徴があります。
ダークパターン
例えばデザイン周りでよく聞くダークパターン。
プッシュ通知を例にしてみます。
- KPIを上げるためにプッシュ通知をしつこく出す
- プッシュ通知の登録者が一時的に増える
- 不快に思ったユーザーの訪問が減りPVが減る
- 分母が減ったので結局プッシュ通知の登録者が減る
1, 2 は一時的に自己強化フィードバックになっているように見えます。
しかし、長期的には 3, 4 によって負の自己強化フィードバックが発生します。
まとめ
視野を広げ、原因と結果の連鎖を意識することで、
今まで見えていなかった景色がみえるかもしれません。