課題に対する取り組みを課題負債という視点でまとめます。
課題負債とは?
課題負債とは、課題に対して対症療法を行うことです。
課題に対する対処法の分類を整理するためにこの記事内で定義している造語です。
ここでは課題負債を
- 自覚的課題負債
- 不覚的課題負債
- 未熟課題負債
- 多忙課題負債
に分類して考えます。
自覚的課題負債
自覚的課題負債とは原因療法があること(ありそうなこと)は把握しているが、
その上で意図的に課題負債を作る選択をすることです。
例えば、障害が発生してデータに不整合が発生した場合に、
ひとまず整合性のあるデータに手動で修正し、原因療法は先送りにすることです。
不覚的課題負債
不覚的課題負債とは無自覚に課題負債を作っていることです。
ここで不覚的課題負債をさらに2つに分類します。
- 未熟課題負債
- 多忙課題負債
未熟課題負債
未熟課題負債とは問題解決能力の不足により原因療法まで辿りつけない、認識していないため
結果的に課題負債を作り出してしまっている状態。
問題解決や分析手法について、実践やメンターのサポートなどによって
原因療法にたどりつけるようにしていくことで改善される。
例えば、特定のパターンの文言を持つメールがスパムメールとして誤検出されてしまうので
メール送信者に対して該当パターンの文言を含まないように「気をつけてもらう」ための周知を行うことです。
実際はスパムとして弾かなくてよいものを弾いているのでメールのセキュリティを管理しているサーバー側の設定を変更すればいいがその事実に気づいていない。
多忙課題負債
多忙課題負債とは忙しすぎて対象の原因療法について考える余力がない状態。
自分自身、もしくはより上の立場の人の協力を経て
余力をもって物事に取り組めるように環境を変えてもらうことで改善される。
例えば、未熟課題負債で出した例において原因療法は把握しているがサーバーの設定を
変更するための余力がないというケースです。
まとめ
自覚的課題負債は必ずしも悪いわけではなく、状況に合わせて戦略的にとったほうが
好ましいという決断のもとでとるリスクです。
不覚的課題負債が多いということは
- 組織の人材レベルが不足している
- 組織の働き方、仕事の割り振りが不健全になっている
- 組織の振り返りが不足している
などの要因があるということになります。
「そもそも対症療法すらできてないよ!」という職場の方、
その状況にお好みの名前をつけて、魂を込めて叫ぶとよいと思います。
何がよいのかは分かりません。