Tbpgr Blog

Employee Experience Engineer tbpgr(てぃーびー) のブログ

「全部なるはやでよろ」な世界。短期最適なのか、単なる非効率なのか

長期最適・全体最適している余力はない。
短期最適でがむしゃらに働くのが現状のベストだ!

こういった状況を2つ分類して、好ましい意思決定について考えてみることにしました。

よい短期最適

例えば、過剰にプロダクトの品質を上げることにこだわって、リファクタリングや再設計を繰り返してプロダクトが仕上がらない。
すぐに不要になるかもしれないβ版のプロダクトにガッチリテスト自動化を組み込む。
こういった場面でやや質は下がるが、プロダクトの改善サイクルが早くなるような選択を意識的にすることは、よい短期最適といえそうです。

よくない短期最適

そのタスクは面倒だからやりたくない。考えること自体が面倒なので目の前のこと以上の最適化は考えたくない。
マネジメント?たぶんいらないっしょ。何も問題が発生してないし。(問題が発生していることを確認していないだけ)
そういったことの理由として「短期最適」ということが用いられることがありそうです。

最低レベルの品質の確認、プロダクトの割れ窓補強、組織のワークフローの改善。
長期まで行かずとも1ヶ月や数ヶ月単位で、その改善投資分が利益化して帰ってくるようなものまで、放棄しているケースはあるのではないでしょうか。

で、「実際にどうするの?」というと、ある程度の期間を踏まえての費用対効果を考えるということなのかなと思いました。
ハードワークも一週間続けば、生産性は下がるでしょう。
部分最適も物によってはちょっと手を入れるだけで、その後に楽ができるでしょう。
すべてを定量化することは難しいですが、「さすがにやったほうがよさそうだね」と思えるレベルの材料を揃えることができるケースはそれなりにありそうです。

まとめ

短期最適の意思決定に遭遇したとき、それが本当に好ましい選択なのか、まずは費用対効果の側面から考えるとよさそうです。
その上で、実際に短期最適を選んでいるのが自分では無かった場合に、より好ましい選択肢の可能性を知らせ、理解、納得してもらうという高いハードルが待っていますが、それはまた別のお話。