2年前。
「このエラーは何だろう?」
「ググってみるか・・」
「日本語だと情報がないな。英語で調べるか」
英語サイトをみる私。
「なるほどわからん」
私は英語が苦手なソフトウェア開発者です。
それを把握しつつも、前職以前の多忙を言い訳に英語の学習を怠っていました。
私の英語嫌いは中学生時代まで遡ります。
中学入学時に父は週に1回、私に英語を教えることに決めました。
父は英語が非常に得意な人でした。そして非常に頑固で短気な人でした。
私は当時スイミングスクールの選手コースに通っており、
日曜日は唯一の貴重な休みでした。
その日曜の午前中に父による英語指導の時間を入れられ、その時点でかなりやる気がありませんでした。
そして、いざ日曜の英語学習をはじめると、父に怒られることばかりです。
すべて一度で覚えていないと怒られます。忘れると怒られます。
ときによってはまだ覚えていないこともわからないと怒られます。
こうして英語は一番嫌いで、一番苦手な課目になっていきました。
そんなこんなで、中学・高校と英語は真ん中よりやや下ぐらいの成績を保ちつつ、
大学を卒業し、ソフトウェア開発者になりました。
就職後は、激務が続き英語どころか勉強の時間をとることすら難しい時期が多く、
僅かに確保した学習時間は英語よりも技術そのものに向けていたため、
ときどき英語を学ぼうとするものの、継続しませんでした。
とはいっても、当時いた受託開発の末端の仕事では英語が使えないと調べるのに困るような
難しい対象自体が少なかったので、それほど困っていなかったというのも英語の勉強に本腰を入れなかった理由としてあります。
そして、1年前のある日。
私は個人的に人々の内発的な動機を支援する取り組みをしたい、と感じであれこれ本や
インターネットの文献を読み漁っていました。
すると、本で紹介されている概念やインターネットで獲得できる情報が英語しかない、
というケースがじわじわ増えてきたのです。
また、この頃の仕事では新しい技術の調査・試行などを行うことが多く、
この際にも英語文献を読む力が必要になります。
個人の関心を追求することや、仕事をより円滑にするにはどう考えても英語のリーディング力が必要になりそうです。
また、他者の内発的動機づけを支援する意味で、自分自身が何らかの目的を伴った熟達の過程を経験することにより、
参考事例にできるのではないか、という想いがでてきました。
英語学習において、急に3つの目的を得たわけです。
- 関心領域の情報収集力を強化すること
- 業務に関る英語文献を素早く読めるようにすること
- 英語学習そのものを内発的動機づけにおける目的と熟達に関する事例にすること
目的が固まったので、対象は英語のリーディングに絞りました。
そして、2017年のゴールデンウィークから学習を開始しました。
英語以外にもやることはあるので、英語をやる時間は 1日30分-1時間程度。
開始以来今日まで毎日実施しています。
学習開始直後の TOEIC が 495 点。半年後に 650 点になりました。
元が低いので大した成長ではないかもしれませんが、少なくとも長期的に学習を継続し、
英語力を伸ばしはじめることに成功しました。
取り組みに対する強い動機を用意したことによって、
過去と異なり、途切れることなく継続する結果になったのだと思います。