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Employee Experience Engineer tbpgr(てぃーびー) のブログ

魔法使いはどくばりで3箇所さした。影響が広がりティッピング・ポイントをこえた!

Webサービスを運営していて、ユーザー間の口コミを広げたい。
代表的プロダクトを作って、界隈に広めたい。
社内をカイゼンしていくための変化を影響を広めたい。

何かしらの影響を広めると物事がうまくいくけど、どうやったらいいのか
いまいち分からない・・・・。

そんなケースのヒントになりそうな書籍を読みました。

急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫)

急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫)

影響拡大の3つのポイント

ものごとが変化を迎えるポイントのことを ティッピング・ポイント と呼びます。
書籍「急に売れ始めるにはワケがある」では、物事の影響には3つの原則があり、
これらを抑えることで変化を起こりやすくできるとしています。

以下がその3つです。

  1. 少数者の原則
  2. 粘りの要素
  3. 背景の力

それぞれみていきましょう。

1. 少数者の原則

物事の影響は、ただ多くの人に伝えれば広まるというのではなく、
起点となる重要な人物を中心として広がっていきます。
その「起点となる重要な人物」には3種類のタイプがあります。

例えばよく聞く、全ての人や物事は6ステップ以内でつながっているという「 六次の隔たり 」の
話があります。
この6ステップが繋がる流れには実は偏りがあり、別々の人が同じ人を経由する傾向にあるそうです。
その「同じ人」が「起点となる重要な人物」です。

名称 内容
媒介者(コネクター) 交流の核になる異なる領域とのつながりを持つ顔の広い人物
通人(メイヴン) 知識を蓄え、人の役に立ちたい人
セールスマン 社会の説得役。熱量。魅力がある。非言語伝達能力が高い人

このような人を動かすことができるかどうかが重要となります。

ちなみに、私はこんな人達を連想しました。

2. 粘りの要素

広い範囲に、長い期間をかけて影響が広がり続けるためにはメッセージそのものが粘り強い必要があります。
相手の記憶に残りやすい視覚効果、言葉選び、気をそらす要素の排除。

そういった、「粘り」を生む要素を意識して作り込むことが重要としています。

これは澤円さんの書籍「マイクロソフト伝説のマネジャーの世界№1プレゼン術」の中でプレゼンの秘訣として紹介されていた、
インパクトのある核」を作る、という話もつながりました。

3. 背景の力

人の心理やその結果としての行動は与えられた環境など、背景の影響力を強く受けます。
例えば、

  • 300名の集団1つに情報を与える
  • 150名の集団2つに情報を与える

この場合、後者のほうが広まりやすいとされています。
これは「150人の法則」と呼ばれるもので、人がある程度濃い繋がりを保ったまま交流できるのは150人が限界、というところからきています。

また、例えば有名なスタンフォード監獄実験も人は背景の影響を強く受けるという代表例です。

影響を広げる際に、どのような背景の場を狙うか、どのような背景を創り出すか、
ということが重要であることがわかります。

まとめ

具体的な事例を交えて非常にわかりやすく影響の広がりについてまとめた良書でした。
この記事では表面をこすった程度の内容になっているので、より深く知りたい方にはおすすめできる書籍です。