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Employee Experience Engineer tbpgr(てぃーびー) のブログ

キャプテン翼の「タイ」の人?それは次藤か。子供たちの遊び場?それは児童館。直也さん?それは CTO か。いいや、自動化の話

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概要

自動化の話です

はい、タイトルも色々試してます。
(ハライチ澤部さんのノリツッコミのイメージ)

目的

この資料は、チーム・組織内で自動化の重要性を説明する資料として
そのまま、もしくは任意の情報を上乗せして利用されることを想定したものです。

自動化とは?

人手による作業を機械やコンピュータによる処理に置き換えること

自動化の種類

自動化の範囲

完全自動化

処理の開始から終了まで全て自動化すること。

半自動化

部分的に自動化を行うこと。
一般に、以下のような理由により完全自動化ではなく、半自動化を選ぶ

  • 途中で自動化が困難な GUI 操作が必要とされる
  • スキル不足
  • 時間不足
  • 睡眠不足
  • etc...

半自動化が中途半端で手順が複雑な場合、
手動でオペレーションを行うよりも効率が悪くなる場合もあるので注意。
特にこのような手順が暗黙化された場合などは、引継ぎができないこともままあります。

例えば 秘伝の操作手順 が必要な上に、 ソースコードを読み解くのが困難
追加機能を加えようとしても改修困難な Excel VBA の自動化ツール とか。

自動化の効果

自動化を行うことにより、手動で繰り返し行っていた作業をコマンド1つ, ボタン1クリック
などで終わらせることができるようになります。

自動化をしない場合

  • 長期的なコストの増加
  • オペレーションミスの抑止
  • 集中力の低下

単純なコストの増減以外にも 集中力にも影響を与える 点に注意が必要です。
集中力が低下するということは、同じオペレーションを引き続き手動で行った場合の効率が落ちていきます。

また、手動で同じ作業を何度も繰り返し行った後、次に行う作業にも負の影響を残します。

自動化をする場合

  • 短期的なコストの増加
  • 長期的なコストの減少
  • オペレーションミスの抑止
  • 均一な成果
  • 技術的ノウハウの蓄積

人手では、集中力の低下により生産性の低下がしますが、
自動化した場合は 均一な成果 を出すことができます。

単純なコストの増減以外にも 技術的ノウハウ にも影響を与える点に注目です。 システム開発者が、自動化のためのプログラムを実装するということは 技術的 にも 知識的 にも 考え方的 にも ノウハウを蓄積することになります 。 そのため、自動化の有無によるコストが同程度であれば自動化をしたほうが得であると考えられます。

自動化の有無のコストを比較

自動化をした場合、しなかった場合のコストをグラフ化してみます。

効果が高いケース

以下のようなケースのグラフです。

  • 自動化の導入コストが低い
  • 手動のオペレーションコストが高い
  • 自動化後のオペレーションコストが低い
  • 期間 30 までは自動化の開発を行っている

縦軸はコスト。横軸は期間です。
このグラフの場合、 期間 40 - 50 の間よりも長く運用するなら自動化の元がとれます。

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効果が低いケース

以下のようなケースのグラフです。

  • 自動化の導入コストが高い
  • 手動のオペレーションコストが低い
  • 自動化後のオペレーションコストが高い
  • 期間 30 までは自動化の開発を行っている

縦軸はコスト。横軸は期間です。
このグラフの場合、 期間 60 よりも長く運用するなら自動化の元がとれます。

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自動化に必要なもの

スキル

スキル名、中2っぽくします

隠者の視線(Hermit Eyes)

重複を見抜く力。 重複、パターンを見抜く力があること。

歯車の教典(Gears of Holy Scripture)

自動化のテクニック、知識、発想があること。
書籍、 Web、 人から得た情報や過去の経験。
また、それらを元にした新たな自分の発想が元となる。

例えば、ブラウザ操作で繰り返し同じことをしているように感じていても、
ブラウザオートメーションについて知っているか、「それが可能であるだろう」という推測が
できなければ自動化対象であることを思いつかないかもしれない。

星の経験(Star Experience)

過去に自動化の経験があるケースについては、経験から来る直感によりすぐに
自動化可能であることに気づくだろう。
また、自動化対象の臭いについて、より抽象的な理解をしていれば気づく範囲は広くなるだろう。

環境

環境も、中2っぽくします

悠久の時(Eternity Time)

時間的余力があること。
目先のタスクを最優先で、常に納期ぎりぎり。
工夫して長期コストを下げるような時間的余力がない環境だと
自動化する余力がなくなる。

ウロボロス(Ouroboros)

振り返りを日常に組み込む。
KPT のような定期的に振り返りを組み込むことで、重複を発見し
自動化のチャンスを得る機会が増えるだろう。

これは、

  • 個人レベルの KPT
  • チームレベルの KPT
  • 組織レベルの KPT

など、それぞれがあるとそれぞれのレイヤーでの自動化のチャンスを発見しやすい。

ごきげんな権限(Gokigen Power)

自律して動ける権限。
仮に自動化対象に気づき、自動化のスキルを持っていたとしても、
各担当者に自発的に自動化を行う権限を与えていない場合は、自動化が阻害されるだろう。

意識

自動化が可能かどうか、常に意識を持つ。
もっと楽をできないか?
今やっていることへのだるさがあるか?

自動化の範囲を広げる

自動化のツール、仕組みは

  • 自分一人で行うもの
  • 複数人で使うもの
  • チームで使うもの
  • 組織で使うもの
  • 世界中の人が使うもの

という風に効果の範囲を広げることができる。
範囲を広げるほど、多くの人に利益をもたらすが、
その分難易度もあがり、必要なコストも大きくなる。

このあたりは言葉で言い表すのは難しく、繰り返し経験することと
良いメンターからアドバイスを受けたり OSSツールを研究するのが良いのではないだろうか。

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