概要
Confident Ruby 書評
詳細
Confident Rubyでは「信頼できるRubyのコード」を書くためのテクニックを多数紹介しています。
まずメソッドの処理内容を以下の4つに分類しています。
・Collecting Inputs(引数チェック、引数の変換など)
・Performing Work(主処理)
・Delivering Results(戻り値に関わる処理)
・Handling Failure(例外処理)
それぞれの項目に該当する「信頼できるコード」を書くためのテクニックを
パターン形式で列挙しています。
各パターンは必要になる状況・適用する方法・適用する理由・具体例
のように定型のフォーマットで記述されているので、読みやすいです。
Rubyは動的言語の特性を生かして、様々な型のデータをフレキシブルな形式で受け取るような
メソッドを作成する機会が多いで。
また、そのようなメソッドを作成する自体がRubyを利用するメリットの一つでもあります。
そのようなメソッドを作成する場合に
・Collecting Inputsで適切な型を受入れ・不正な型はエラー通知/正常値に変換/デフォルト値の適用などをして主処理に備えます。
・Performing Workでは物語のページを紡ぐように、抽象度を合わせて・ドメインの用語を用いて文章のように読める処理を作成します。
・Delivering Resultsでは受け取り側が扱いやすいようなデータ形式に変換したり、コールバックを提供したります。
・Handling Failureでは begin/rescue/end の記述によりコードを汚しがちな例外処理をより簡潔に記述します。
というような方法を覚えることによって、信頼性・可読性が高くフレキシブルに様々な入力を受入れ、
受け取り側が処理しやすいデータを返却することができます。
多くのOSSのコードを読んだことがある方や、近い仲間にそういった人が居る場合はすでにご存じの知識ばかりかもしれません。
そうでないならば、今まで出版されている他の書籍では見ることができなかった新たな知識を得ることができる良書だと思います。
参照
Confident Ruby: 32 Patterns for Joyful Coding (English Edition)
- 作者: Avdi Grimm
- 出版社/メーカー: ShipRise Media
- 発売日: 2013/08/26
- メディア: Kindle版
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